検索
連載

テストでバグ発見!(10)機能追加した扇風機シミュレーターのバグを検出せよ【出題編】山浦恒央の“くみこみ”な話(152)(2/4 ページ)

提示された仕様とプログラム(バグを含む)から、自身の手でテストケースを設計し、バグを実際に見つけ、バグレポートまでを作成する実践的なシリーズ「テストでバグ発見!」。今回は、これまで題材にしてきた扇風機シミュレーターに対して保守開発を本格的に適用した問題の出題編となる。

Share
Tweet
LINE
Hatena
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

3.1 概要

 このドキュメントは、扇風機シミュレーターの仕様を示したものである。このシミュレーターでは、使用者の入力に従って、扇風機の動作を模擬する。

3.2 機能要求

 機能要求を下記に示す。

3.2.1 ユースケース図

 このシミュレーターのユースケース図を図1に示す。

図1
図1 扇風機シミュレーターのユースケース図

3.2.2 運転ON/OFF機能

 使用者が、「運転ON/OFFボタン」を入力することで、運転ON/OFFを実現できる。

3.2.3 送風機能

 運転ONの場合、モーターを回転させる。

 運転OFFの場合、モーターを停止させる。

3.2.4 運転モード変更機能

 使用者が「運転モード変更ボタン」を押すことで、モーターの回転数を「弱」「中」「強」の3段階に変更できる。1回押すたびに、「弱」「中」「強」の順で変化する。

3.2.5 首振り機能

 使用者が「首振りモード変更ボタン」を押下することで、送風角度を変更する。

3.2.6 扇風機模擬機能

 入出力ファイルから扇風機の操作を模擬できる。

3.3 ボタンのイメージ

 このシミュレーターには、下記のボタンを備えている(図2参照)。

  • 運転ON/OFFを切り替える「運転ON/OFFボタン」
  • 押すたびに、風速が「弱」「中」「強」の順にサイクリックに変わる「運転モード変更ボタン」
  • 首振りモードをON/OFFを切り替える「首振りモードボタン」

 なお、今回の問題の都合上、入出力は、ファイル操作から実行する。

図2
図2 ボタンのイメージ

3.4 状態遷移図と状態遷移表

 下記にシミュレーターの状態遷移図と状態遷移表を示す。

3.4.1.1 動作管理ステータス

 動作管理ステータスを表す状態遷移図を下記に示す(図3)。

図3
図3 動作管理ステータスの状態遷移図

 動作管理ステータスを表す状態遷移表を下記に示す(表1)。

表1
表1 動作管理ステータスの状態遷移表[クリックで拡大]

3.4.1.2 首振り管理ステータス

 首振り管理ステータスを表す状態遷移図を下記に示す(図4)。

図4
図4 首振り管理ステータスの状態遷移図

 首振り管理ステータスを表す状態遷移表を下記に示す(表2)。

表2
表2 首振り管理ステータスの状態遷移表

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る