ETロボコン2022は2年ぶりにリアル開催を予定、ラズパイ搭載の新走行体も登場:ETロボコン(2/2 ページ)
ETロボコン実行委員会は2022年2月15日、組み込み開発エンジニアによるロボットのレース競技「ETロボコン2022」の競技説明会を開催した。2年ぶりのリアル大会開催を予定していることに加えて、「Raspberry Pi」を搭載した新走行体を採用するなど前大会からいくつかの変更点がある。
新走行体「HackSpi」を導入
2つ目は新走行体である「HackSpi」の導入だ。形状や機能構成は従来の走行体「HackEV」とほぼ同様だが、大きな違いとして、レゴ エデュケーションの「SPIKEプライム」を機体のベースに採用し、「Raspberry Pi」とその駆動用バッテリーを搭載した点が挙げられる。
ただ、ETロボコン実行委員会 ETロボコン本部運営委員長の櫻井隆氏によると「半導体不足の影響で現在、Raspberry Piの供給に影響が出ており、SPIKEプライムの準備が遅れている」という。このため、ETロボコン2022ではHackSpiとHackEVが混走する方式で実施することになった。
HackSpiは純正バッテリーのみが使用可能だが、HackEVではEV3充電式バッテリー、アルカリ乾電池、充電式乾電池の3つから自由に選択できる。なお、2019年までは大会会場で乾電池を配布していたが、今大会では行わない。HackEVの使用は2023年まで継続する方針だ。
また、HackSpiのプログラムは基本的にRaspberry Pi上で開発することになるため、このための開発環境である「RasPike環境」を無料配布する予定だ。RasPike環境は走行体制御用ソフトウェアを記述する「EV3RT」をRaspberry Pi上で動かす環境を構築している。SPIKEプライム側とリアルタイムで通信しながら、ハードウェアを制御する仕組みになっている。SPIKEプライムへのプログラム転送はPC/Raspberry Piのどちらからでも可能。PCの場合はBluetoothで転送することになる。配布時期は2022年3月末を目安にしており、現在開発中という。
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