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AIが販売数量を自動予測、実績値と乖離したらすぐに改善策を展開可能に:製造ITニュース
TISは2021年9月29日、AIを活用して販売数量を予測する、販売計画策定用のクラウドサービス「予測型経営DXサービス for 販売計画」を提供開始すると発表した。
TISは2021年9月29日、AI(人工知能)を活用して販売数量を予測する、販売計画策定用のクラウドサービス「予測型経営DXサービス for 販売計画」を提供開始すると発表した。また期間限定で、AIによる予測値の有効性などを確認できるPoC(概念実証)サービスを提供する。申込期限は2021年12月まで。
予測型経営DXサービス for 販売計画は、製造業の販売計画に関する一連の業務プロセスを部分的に自動化するサービスだ。従来、販売計画業務は属人的な知見などを基に策定されるため、計画の根拠が不明確であることも少なくなかった。一方で、同サービスは経営情報などの社内情報、景気動向や市場動向、政府統計などの外部データなどから、AIがより影響度の高い要素を用いて販売数量を自動予測する。このため、計画の根拠を可視化しやすいというメリットがある。
最新の予測値をモニタリングして、計画値との乖離(かいり)予兆が検知された場合はアラートを発する。従来の販売計画では実績値が確定した後に計画値との乖離度合いを確認していたが、事前に乖離を捉えることで改善に向けた施策を迅速に検討することが可能になる。
PoCサービスの期間は3〜4カ月、価格は500万円〜となっている。「データ収集」「影響度の高い要素の分析」「予測の実施と結果の評価」などの要素に関してサービスの有用性を確認できるという。
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