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採尿不要、乗るだけで排尿量を測定できる排尿量測定システムを発売:医療機器ニュース
島津製作所は、排尿前後の体重差から排尿量を精密に測定する排尿量測定システム「Urina」を発売した。排尿量計で測定した結果は、医師用端末と患者用端末に自動で記録される。
島津製作所は2021年7月1日、排尿前後の体重差から排尿量を精密に測定する、排尿量測定システム「Urina(ユリーナ)」を発売した。排尿量計、医師用端末、患者用端末で構成され、1システム77万3000円(税別)からとなる。
尿量や排尿時刻を自動的に端末で記録、集計するため、患者や医療従事者が排尿記録を付ける必要がない。消耗品である採尿容器は不要になり、コスト削減につながる。
尿の測定が必要な入院患者は、一般的に患者自身が容器に採取し、看護師などが尿量データや使用済み容器を管理する。Urinaを使用することで、容器の洗浄や尿の飛び散りを原因とする感染リスクが低減できる。また、排尿前後のわずかな体重変化から、排尿量を精密に測定できる。
島津製作所では、2020年10月に新事業を推進する部門を立ち上げており、Urinaは同部門初の製品となる。同社は発売から1年間で200台の販売目標を掲げ、2024年3月までに1500台の販売、同年4月以降に海外への展開を目指す。
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