平均年収が一番高いプログラミング言語、20〜40代で「R」が1位:キャリアニュース
「TECH Street」が「2020年プログラミング言語別、年代別の平均年収ランキング」を発表した。平均年収が一番高いプログラミング言語は、20〜40代では「R」、50代は「C++」だった。
IT、テクノロジー人材のためのコミュニティ「TECH Street(テックストリート)」は、2020年12月25日、「2020年プログラミング言語別、年代別の平均年収ランキング」を発表した。同調査は、2019年および2020年の1〜9月に転職サービス「doda」に会員登録した20〜50代のITエンジニアを対象としたもので、5599人から有効回答を得た。
また、調査対象としたプログラミング言語はC、C# .NET、C++、COBOL、F#、Go、Java、JavaScript、Objective-C、Perl、PHP、PL/SQL、Python、R、Ruby、Scala、SQL、Swift、VB、VB.NET、VC・VC++となっている。
「プログラミング言語別年収ランキング(2020年度総合版)」を見ると、20代で平均年収が一番高いプログラミング言語は「R」で平均年収は476万円、一番低い言語は312万円の「F#」だった。
30代も「R」の平均年収が一番高く569万円。一番低い言語は467万円の「PHP」だった。40代も「R」の平均年収が一番高く753万円で、一番低い言語は539万円の「Go」となっている。
50代で平均年収が一番高かったのは「C++」で635万円、一番低かった言語は403万円の「Objective-C」だった。20〜40代までは「R」の平均年収が高い傾向が見られた。
次に、プログラミング言語別年収ランキングを年代別に見た。その結果、20代部門は、1位が「R」(平均年収476万円)、2位が「Scala」(同440万円)、3位「Objective-C」(同407万円)だった。4位は「COBOL」(同406万円)、5位は「Perl」(同405万円)となっている。
30代部門は、1位「R」(平均年収569万円)、2位は「Go」(同562万円)、3位は「Perl」(同555万円)、4位は「F#」(同550万円)、5位は「Python」(546万円)だった。
40代部門も1位は「R」(平均年収753万円)で、2位が「C++」(同633万円)、3位が「Python」(同624万円)、4位「C# .NET」(同616万円)、5位「Scala」(同608万円)となっている。
50代部門の1位は「C++」(平均年収635万円)。2位は「Java」(同629万円)、3位「C」(同621万円)、4位は「COBOL」(同618万円)、5位は「Scala」(同600万円)だった。
2019年と2020年の調査で、言語別年収と保有スキルを比較
続いて、プログラミング言語別年収を2019年と2020年で比較した。
年代別に見ると、20代の2020年1位「R」(平均年収476万円)は、2019年では2位(同464万円)だった。また2019年1位の「Go」(同512万円)は、2020年では9位(同397万円)になっている。
30代の2020年1位「R」(同569万円)は、2019年では2位(同662万円)。2019年に1位だった「Scala」(同666万円)は、2020年では11位(512万円)に順位を下げた。
40代の2020年1位「R」(同753万円)は、2019年では19位(同414万円)だった。2019年の40代1位「Go」(同710万円)は、2020年は20位(539万円)となっている。
50代の2020年1位「C++」(同635万円)は、2019年には5位(同724万円)だった。なお、2019年に50代の1位だった「Python」(同928万円)は、2020年では11位(同582万円)だった。
ITエンジニアが保有しているスキルを2020年と2019年で比較すると、いずれも1位「SQL」、2位「Java」、3位「JavaScript」で、上位3位は同じだった。
また、2019年に10位だった「Python」は、2020年には6位にランクアップしている。比較的古い言語として知られている「COBOL」は、2019年、2020年ともに11位だった。「COBOL」は数年以上にわたって稼働しているシステムで使われていることが多く、ベテランエンジニアからの引き継ぎや、改修の際に必要な知識として、学ばれていることが考えられる。
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