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RTXサーバの高い処理能力を汎用PCで体感! 事前検証プログラムを活用してみた設計環境レビュー(2/3 ページ)

「NVIDIA RTXサーバ」の高い処理能力を試験的に評価してみたいが、コスト的に困難……という問題を解決するため、エルザ ジャパンは法人ユーザー向けに事前検証プログラム「RTX Server Test Drive」を提供している。今回、特別にこの事前検証環境を評価する機会を得たので、RTXサーバの実力をベンチマークしてみた。

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RTX Server Test Driveを使うには

 このような「RTXサーバの処理能力を試験的に評価したいがコスト的に困難」という問題を解決するため、エルザ ジャパンは法人ユーザーに限って「RTX Server Test Drive」という事前検証プログラムを提供している。

 RTX Server Test Driveでは、エルザ ジャパンが用意したRTXサーバに対して、事前検証を希望するユーザーに期間を限定した利用権を提供する。エルザ ジャパンが用意するRTXサーバには、Quadro RTX 8000が4基、Quadro RTX 6000が4基組み込まれている。事前検証希望ユーザーは一度に4基まで利用可能だ。

 RTX Server Test Driveでは、Quadro RTX 8000とQuadro RTX 6000の他に、RTXサーバで仮想デスクトップ環境とリモートアクセス環境を提供する「Teradici Cloud Access Software」からGPUコンピューティング向け仮想デスクトップを利用できる「Teradici Cloud Access Plus」のアクセス権も付与される(ただし利用できるのは事前検証期間だけ)。また、接続用クライアントとしてエルザ ジャパンのゼロクライアント 「ELSA VIXEL S250」、またはモバイルワークステーション 「ELSA VELUGA /w Teradici Software Client」も用意する。なお、接続用クライアントには、Windows、macOS、Android、iOSなどのOSを導入した幅広いデバイスが利用できる。

ソフトウェアクライアントには、Windows用以外にもmacOS、Linux、そして、iOSやAndroid用もそろえている
ソフトウェアクライアントには、Windows用以外にもmacOS、Linux、そして、iOSやAndroid用もそろえている ※出典:エルザ ジャパン [クリックで拡大]

 事前検証のためにRTX Server Test Driveを利用したいユーザーは、まずエルザ ジャパンが用意する専用フォームからRTX Server Test Driveの利用を申し込む。ここでは、連絡先の他にRTXサーバで実行するワークロードの種類や事前検証における評価目的、RTXサーバで実行するアプリケーションなども記入する(ただし、ワークロードの種類以外は任意。また、RTXサーバで実行したいアプリケーションを記入した場合でもそのアプリケーションは事前検証を実施するユーザー側で用意する)ので、事前に記入内容を用意しておくのが望ましい。記入したフォームを送信すると折り返しエルザ ジャパンから連絡が来るので事前検証で使うRTXサーバの構成やテスト期間などを打ち合わせして決定する(この打ち合わせはメールベースでも電話でも対応可能)。

 事前検証で選択できるワークロードの種類には、「仮想デスクトップ」「レンダリング」「CAE/シミュレーション」がある。MONOist的には、CAE/シミュレーションを選択する読者が最も多いと思うが、このレビューでは筆者が所有するアプリケーション(Adobe PhotoshopとAdobe Premiere Pro)の関係で仮想デスクトップを選択している。

 RTXサーバの事前検証で使用できる環境は、エルザ ジャパンが用意する事前検証用RTXサーバのハードウェア構成によって変化する。最新の構成についてはエルザ ジャパンに問い合わせることになるが、筆者がこのレビューのために事前検証を実施した2020年6月中旬時点では仮想マシンの構成として次の4パターンを利用できた。

仮想マシン構成 構成1 構成2 構成3 構成4
vCPU Xeon 16コア Xeon 8コア Xeon 8コア Xeon 16コア
GPU RTX8000-48Q RTX8000-24Q RTX8000-8Q RTX6000-24Q
システムメモリ容量 32GB 16GB 8GB 16GB
ストレージ容量 200GB 200GB 200GB 200GB
仮想マシンの構成(2020年6月中旬時点)

 本レビューでは、この中から最上位となる構成1を利用している。

 評価に当たっては、事前にユーザー側で使用するクライアントマシンに、RTXサーバへアクセスするためのクライアントソフトウェアとして「PCoIP Software Client」をインストールする(ダウンロード先のURLはエルザ ジャパンから教えてもらえる)。PCoIP Software Clientを起動し、「Host Address or Code」と「接続名」を入力してRTXサーバへアクセスすることになる。ここで、Host Address or Codeはエルザ ジャパンから指定されたIPアドレスを入力し、接続名はユーザー側で任意に定める。後は、エルザ ジャパンから渡されるマニュアルに従ってRTXサーバ内で仮想デスクトップを立ち上げて、事前検証に用いるアプリケーションを仮想デスクトップに導入する。

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