【2020年版】世界自動車メーカー販売台数ランキング|VWが4年連続の首位をキープ:MONOist×AUTOMOTIVE JOBS
世界の自動車メーカー20社を対象に2019年の販売台数を調査し、ランキングにまとめました。
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「オートモーティブ・ジョブズ」からの転載です。
【2020年版】世界自動車メーカー販売台数ランキング|VWが4年連続の首位をキープ
世界の自動車メーカー20社を対象に2019年の販売台数を調査し、ランキングにまとめました。
VWが4年連続の首位をキープしましたが、昨年3位だったトヨタ自動車が2位に浮上。ルノー・日産・三菱自動車連合は3位になりました。
【トップ5】1位は4年連続VW、トヨタが2位に浮上
2019年のトップはVW(フォルクスワーゲン)。前年比1.3%増で、販売台数は過去最高を記録しました。全地域で売上が拡大しており、中でもヨーロッパが好調。ディーゼル車やガソリンエンジンの規制が厳しくなっているものの、環境対応車である新SUVモデルの売れ行きが順調で、ヨーロッパでの売上は前年比4.4%増加しています。
3月初旬の発表では、2020年は新型コロナウイルスの影響や排ガス基準の厳格化を懸念点として挙げつつも、2019年と同水準と見込んでいましたが、4月末に発表された第1四半期の販売台数実績は昨対23.0%減と、大幅に減少してます。
トヨタ自動車は前年3位から順位を上げて2位に浮上。主力市場である北米での売上は1.5%減少したものの、新型車の売上が好調で日本を含めたアジアや欧州での販売台数が増加しました。
2020年は新型コロナウイルスの影響もあり、1月から3月の3ヶ月間では昨年の同時期と比べて12.7万台の減少。2021年3月期には195万台の減少を見込んでいます。
3位はルノー・日産・三菱自動車連合。昨年2位から1つ順位を落としました。
ルノーは米国の制裁を受けて撤退したイラン事業が響き、アフリカ・中東・インド太平洋で前年比19.3%の減少。主力市場の中国で景気の減速や新エネルギー車の補助金削除による需要縮小も響き、前年比3.4%減少の380万台でした。
日産は国内・海外ともに販売台数が落ち込み、前年比8.4%の減少。国内では消費税増税や台風の影響が響きました。海外では、主力車種の環境規制対応が遅れ、欧州で17.2%減少しています。
三菱自動車は前年比でわずかに増加したものの、ルノー・日産の減少が大きく響き、連合全体では5.6%減少し1,015万台となりました。
新型コロナウイルスの影響から、3社とも来期の見通しを発表していません。しかし、5月末には、各社の収益性を向上するための強化策を合同で発表しています。
4位のGM(ゼネラルモーターズ)は秋に米国で起きたストライキの影響も響き、3年連続の販売台数低下。中国での販売台数が15.1%減少し309.4万台となりました。
2017年頃から将来性や規模ではなく収益性を重視した結果、3年連続の販売台数減少に繋がっているようです。
また、新型コロナウイルスの影響を受け、2020年の見通しを撤回しており、その後の発表はされていません。
5位は現代自動車グループ。前年に引き続き5位をキープしていますが、販売台数は2.8%減少し719.3万台でした。現代自動車は韓国国内では好調で前年比2.9%増加。海外では米国・欧州が好調だったものの、中国の需要縮小が響き、4.8%減となりました。グループ傘下の起亜自動車は国内・海外ともに減少しています。
現代自動車単体では、2020年の販売台数を3.5%増加と見通しているものの、1月から3月の3ヶ月間では前年同期と比べて11.4%減少。起亜自動車も海外での販売に苦戦し、厳しいスタートとなっています。
【総合ランキング】米中貿易摩擦の影響で各社減少
上海汽車は前年と変わらず6位をキープしていますが、販売台数は11.5%減少。中国国内では、新エネルギー車の補助金が削減され、新エネルギー車単体で前年比1.3%減、すべての車種を合わせると販売台数は623.8万台でした。海外では、ヨーロッパで好調に販売台数を伸ばしましたが、米中貿易摩擦の影響により、全体的に伸び悩む結果となりました。
長安汽車は前年比17.7%減少。新エネルギー車の補助金削減が影響し、国内販売が伸び悩んだほか、国外では米中貿易摩擦が影響しました。
スズキは前年比9.8%減と、国内メーカーでは最大の減少。国内では消費税増税や台風などの自然災害の影響もあり、前年比1.3%減少しました。海外では、経済成長の低迷や自賠責保険料の引き上げが影響したインドで、13.7%と大幅な減少。アジア全体では、自動車需要が縮小している中国の影響が大きく、14.7%減少しました。
新型コロナウイルスの影響を受け、2020年4月には多くの工場が操業を中止。2021年3月期の業績予想の公表を延期しています。
BMWは前年比1.9%増加しました。各社苦戦している中国でも中国専用モデルの売上が好調で、中国を含むアジアでは前年比6.8%増加し、米国も前年比5.7%の増加。全世界の販売台数は過去最高を記録しました。
4月初旬には、新型コロナウイルスの影響で2020年の見通しを修正。1月〜3月期には前年の同じ時期と比べ20.6%減少しており、4月〜6月にはさらなる影響を受ける見通しです。
各社伸び悩んでいる中、テスラは前年比49.8%と20社の中で最大の増加率。電気自動車が特に好調で、モデル3は前年比46.5%増加し、最量販車となりました。
2019年は順調なテスラですが、新型コロナウイルスの影響で2020年の見通しは発表していません。
2019年は米中貿易摩擦の影響を受け、中国市場の停滞による販売台数の伸び悩みが目立ちます。日本国内では、台風などの自然災害や消費税増税が影響しました。
2020年は新型コロナウイルスの影響により、各社減少となるのは確実。どの程度の影響を受けるのか読めず、見通しを発表できていない企業もあります。2020年のランキングはどうなるのか、予測できない状況が続きそうです。
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