キーレスエントリーでBluetoothの車載採用が拡大、車両1台でデバイス10個以上も:車載ソフトウェア(1/2 ページ)
Bluetooth SIGが自動車市場におけるBluetoothの最新動向について説明。キーレスエントリーなどの用途で需要が急激に拡大しており、Bluetooth搭載自動車関連デバイスの2024年の年間出荷数は、2019年比で22%増の1億900個に達する見込みである。
Bluetooth SIG(Special Interest Group)は2020年8月25日、オンライン会見を開き、自動車市場におけるBluetoothの最新動向について説明した。従来、自動車におけるBluetoothの用途はカーナビゲーションシステムなど車載情報機器とスマートフォンの間でのオーディオストリーミングやデータ転送にとどまっていたが、キーレスエントリーなどの用途で需要が急激に拡大している。Bluetooth搭載自動車関連デバイスの2024年の年間出荷数は、2019年比で22%増の1億900個に達する見込みである。
スマートフォンではWi-Fiと並んでほぼ標準装備となっているBluetoothは、さまざまな用途で需要を拡大させている。Bluetooth SIGが2020年4月に発表した予測によれば、グローバルのBluetooth搭載機器の年間出荷台数は、2019年の42億台から年平均8%で成長し、2024年には62億台に達し、「BluetoothがIoTの主役になる」と想定している。
中でも、自動車市場ではBluetoothの採用がさらに拡大する機運が高まっている。Bluetooth SIG マーケット開発担当シニアディレクターのChuck Sabin(チャック・セイビン)氏は「車載情報機器に採用されてきたこともあり、自動車市場にとってBluetoothは実績ある技術という評価が得られている」と語る。2019年のグローバル自動車販売台数は約7500万台だったのに対して、Bluetooth搭載自動車関連デバイスの年間出荷台数は8900万台だった。これは、平均すれば新車1台当たり1個以上のBluetoothデバイスが搭載されていることになる。
実際に新車におけるBluetoothの標準装備比率は87%まで向上している。セイビン氏は「この数字は近い将来には100%になるのではないか。また2024年には、道路を走行する自動車の3分の2がBluetoothを搭載し、車載の無線通信技術としてWi-Fiを超える地位を獲得するだろう」と強調する。
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