組み込み機器向けセキュリティアプリケーションの最新版3.0を提供開始:IoTセキュリティ
カスペルスキーは、Windowsベースの組み込み機器向けセキュリティアプリケーション「Kaspersky Embedded Systems Security」の最新版3.0(英語版)の提供を開始した。ネットワーク攻撃防御機能などが新たに搭載されている。
カスペルスキーは2020年5月21日、Windowsベースの組み込み機器向けセキュリティアプリケーション「Kaspersky Embedded Systems Security」の最新版3.0(英語版)の提供を開始した。新規最低購入数量は10ライセンスで、新規1年1ライセンス1万430円のため、計10万4300円(税別)からとなる。ライセンスを有するユーザーは、無償で同バージョンを利用できる。
Kaspersky Embedded Systems Securityは、組み込み機器向けにマルウェア対策などのITセキュリティを提供するアプリケーション。Windows 10 IoT(モノのインターネット)やWindows EmbeddedなどのOSをサポートしている。POSやATM、医療機器などでの用途を想定している。
最新版では、バッファーオーバーランやポートスキャン、DoS攻撃といったネットワーク攻撃を検知し、アクセスを遮断するネットワーク攻撃防御機能を搭載。また、同ソフトウェアのライセンス有効期限が終了した後も、許可していないプロセスが起動した際にブロックするように仕様変更されている。
最新の脅威情報を収集するKSN(Kaspersky Security Network)とも連携可能なリアルタイム保護やオンデマンドスキャン機能、脆弱性攻撃ブロック機能、マルウェア感染やデータ漏えいを防止するために接続可能なUSBメモリなどを制限するデバイスコントロール機能を搭載。アプリケーション起動コントロール機能による、ホワイトリスト方式のセキュリティ運用ができる。
さらに、Web管理コンソール用の管理プラグインが提供され、対象デバイスのセキュリティ設定や状況をWebブラウザ上で一元管理できるようになった。
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