「どの軽がオススメ?」と聞かれたら、迷わずホンダを薦めたい:車・バイク大好きものづくりコンサルタントの試乗レポート(1/3 ページ)
今回取り上げるのは軽自動車の販売トップ3に比べると車高が100mmほど低いホンダ「N-WGN」だ。スーパーハイトワゴンに対してトールワゴンとかハイトワゴンと言われる。筆者はスーパーハイトワゴンほどの車高が必要な場面がそれほどあるとは思えず、ハイトワゴンくらいの車高が妥当かなと感じていた。先代モデルとの比較も含めてレポートしていこう。
今や日本国内での新車販売台数の3分の1を占める軽自動車。全国軽自動車協会連合会がまとめている通称名別新車販売によると、2015〜2019年度の軽自動車トップセールスはホンダ「N-BOX」で、2019年度の販売台数は24万台を超えた。2019年度の販売台数2位のダイハツ工業の「タント」には7万5000台差、3位のスズキ「スペーシア」に8万8000台の差を付ける独走ぶりだ。このベスト3は全幅よりも全高の諸元値が大きい、いわゆる「スーパーハイトワゴン」だ。
さて、今回取り上げるのは軽自動車の販売トップ3に比べると車高が100mmほど低いホンダ「N-WGN」だ。スーパーハイトワゴンに対してトールワゴンとかハイトワゴンと言われる。筆者はスーパーハイトワゴンほどの車高が必要な場面がそれほどあるとは思えず、ハイトワゴンくらいの車高が妥当かなと感じていた。家族向けにN-WGNの先代モデルを購入し、4年で2.5万kmほど走行しているので、先代との比較も含めてレポートしていこう。
シンプルなデザイン
まず好感を持ったのはそのシンプルなエクステリアデザインだ。サイドを貫くキャラクターラインを持たず、Aピラーの延長線にさりげなくプレスラインがあるだけのプレーンなもので、時代が少しさかのぼった感もある。フロントマスクもどことなく懐かしさを感じさせるが、1972年発売の「ライフ ステップバン」のオマージュだと思われる。2013年に新発売された先代N-WGNは、「ライフ」の後継車に当たるから、オマージュにも納得もいく。
さて、先代のN-WGNとのエクステリアを比較してみよう。やはり先代の方が今風のデザインと感じるのは、新型の丸型ヘッドライトが醸し出す雰囲気だろう。レトロとまでは言わないが、新型「フィット」も先代に比べてかなりマイルドなフロントマスクになっている。ホンダの小型車は今後癒し系フロントマスクに走るのだろうか? 興味のあるところだ。このフロントマスクでは大人しすぎるという人向けには「N-WGN Custom」が用意されている。
リアビューで見逃してはいけないのが、リアハッチの開口面積だ。天地、左右ともにかなり広がっていて使い勝手が向上していることが分かる。軽自動車に1番求められるのは日常の足としての機能、ラゲッジスペースへのアプローチ性は重要だ。リアハッチを開けると、ボードで2段に仕切られたいかにも使いやすそうなラゲッジが現れる。ボードは2枚重ねでリアシートスライドに追従するようになっているし、50:50の分割で折りたたむことのできるシートバックも併せて積載性は広大かつフレキシブルだ。
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