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減収減益のソニー、2020年度は新型コロナで“少なくとも”営業利益3割減へ製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

ソニーは2020年5月13日、2020年3月期(2019年度)の業績を発表。売上高、営業利益、純利益などの主要指標が前年度に比べて減少する減収減益となった。2021年3月期(2020年度)の業績見通しについては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で不透明であることから、営業利益試算を示すにとどめた。

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 ソニーは2020年5月13日、2020年3月期(2019年度)の業績を発表。売上高、営業利益、純利益などの主要指標が前年度に比べて減少する減収減益となった。2021年3月期(2020年度)の業績見通しについては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で不透明であることから、営業利益試算を示すにとどめた。

COVID-19の影響は約682億円の営業損失効果

 ソニーの2019年度連結業績は、売上高が前年度比5%減の8兆2599億円、営業利益が同5%減の8455億円、税引前利益が同21%減の7995億円、当期純利益が同36%減の5822億円という結果となった。

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ソニーの2019年度の連結業績(クリックで拡大)出典:ソニー

 セグメント別で見た場合、第4四半期でCOVID-19による影響は受けたものの絶好調だったのがCMOSイメージセンサーなどを含むイメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野である。大判化による高付加価値化、多眼化による数量増加が進むスマートフォン向けのイメージセンサーが大幅に成長し、売上高は同22%増の1兆706億円となった。営業損益も研究開発費の増加や為替の悪影響があったものの、売上高増の影響が大きく、同64%増の2356億円となっている。

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ソニーの2019年度のセグメント別業績(クリックで拡大)出典:ソニー

 2019年度におけるCOVID-19の各事業への影響については、合計で682億円の営業損失につながったという試算を示している。

 テレビ事業やスマートフォン事業などを含むエレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野への影響が最も大きく、営業損益で351億円分のマイナス効果があった。テレビやデジタルカメラなどの製造事業所稼働停止による製品および部品の供給不足が大きく影響した他、世界各国のロックダウンによる需要減少が響いた。金融部門への影響も大きく、ソニー銀行の投資有価証券評価損益の悪化やソニー生命における責任準備勤繰入額の増加などにより、280億円のマイナスとなった。

 一方で、COVID-19の営業がプラスに働いた事業領域も存在する。PSシリーズなどを含むゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野だ。世界各国のロックダウンにより外出が制限される中、家庭でゲームやコンテンツを楽しむ需要が増え、ゲームソフトウェアのダウンロード販売やネットワークサービスの増収により、営業損益で28億円分のプラス効果を得た。また、映画事業についても、映画作品のデジタル販売が好調で15億円のプラス効果を得ている。

 ソニー 専務 CFOの十時裕樹氏は「COVID-19の影響はエレクトロニクス分野で早くから大きな影響を受けたが、同様の影響は他分野にも拡大すると見ている」と厳しい見通しを示している。

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2019年度セグメント別のCOVID-19業績影響試算(クリックで拡大)出典:ソニー

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