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日常診療のリアルワールドデータ活用へ向けて、新会社を設立医療機器ニュース

京都大学とNTTは、「新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社」を設立した。日常診療におけるリアルワールドデータを高いセキュリティレベルで管理し、これを統合、解析することで、医療の最適化と医療実態の可視化を図る。

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 京都大学は2020年2月3日、日本電信電話(NTT)と共同で「新医療リアルワールドデータ研究機構株式会社(PRiME-R)」を同日付で設立し、リアルワールドデータ(RWD)を活用した日本初の産学連携の取り組みを実施すると発表した。

 PRiME-Rは、日本医療研究開発機構の「臨床ゲノム情報統合データベース整備事業」での研究成果を基に設立された。日常診療におけるRWDを高いセキュリティレベルで管理し、これを統合、解析することで、医療の最適化と医療実態の可視化を図る。

 また、医療機関向けには抗がん剤治療に関する診療サポートデータを、製薬企業などにはビッグデータの解析サービスを提供する。同事業は、患者と医療機関へのサービス提供を主とするため、製薬企業などは提供に必要なコストを負担することでRWDが利用できる。

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リアルワールドデータ研究開発事業の概要 出典:京都大学

 これまでに、同大学医学部付属病院とNTTの子会社であるサイバー・ラボが開発した「サイバーオンコロジー」は、抗がん剤治療に関するデータをデータベース化する技術で、現在では異なる電子カルテのデータも統合できるシステムとなっている。

 また、CTなどの画像データや患者からの副作用情報についてもサイバーオンコロジーに組み込めるようになったことから、従来は難しかった日常診療におけるRWDのデータベース化が可能になった。

 同大学およびPRiME-Rは、同事業に賛同する医療機関を募集し、まずはがんに焦点を当てて事業を進めていく。

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