日立が日立化成と画像診断事業を売却、MHPSの保有株式も三菱重工へ譲渡:製造マネジメントニュース(1/2 ページ)
日立製作所が日立化成と画像診断事業を売却する。三菱重工業との間で係争になっていた三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の南アフリカプロジェクトに関する和解成立を受けて、日立が保有するMHPS株式を全て三菱重工に譲渡することも発表した。
日立製作所は2019年12月18日、日立化成と画像診断事業を売却すると発表した。併せて同日、三菱重工業との間で係争になっていた三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の南アフリカプロジェクトに関する和解成立を受けて、日立が保有するMHPS株式を全て三菱重工に譲渡することも発表した。
昭和電工と日立化成は「ワンストップ型先端材料パートナー」を目指す
日立化成の売却先は昭和電工になる。日立化成の普通株式に対して昭和電工の100%子会社であるHCホールディングスが公開買付けを行い、日立は保有する日立化成の普通株式(議決権所有割合は51.29%)を全て応募する。公開買付けは2020年2月ごろに実施する予定で、譲渡金額は4940億円。昭和電工は、買付けの下限を議決権数の3分の2にしており、上限を設定していない。そのため、全株式の買付けが可能な約9640億円を買付代金として用意している。
昭和電工と日立化成の事業統合は、2つのステアリング・コミッティーを通じて進める予定で、株式取得日から1年後をめどに実質的な統合を目指すとしている。
日立化成は、電子材料、配線板材料、電子部品などの機能材料を中核事業としており、2019年3月期の業績は売上高6810億円、営業利益363億円。買収側の昭和電工は、石油化学、化学品、エレクトロニクス、無機、アルミニウムなどの事業を手掛けており、2018年12月期の業績は売上高9921億円、営業利益1800億円となっている。
両社は、その強みを融合することで、最終顧客の高度かつ多様な要求に対して迅速かつ柔軟なソリューション提案を行うことができる「ワンストップ型先端材料パートナー」の地位を確固たるものにしていくという。
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