光デバイス、光通信システム設計環境「RSoft」の最新版をリリース:メカ設計ニュース
サイバネットシステムは、光デバイスおよび光通信システム設計環境「RSoft」の最新版2種を発売した。そのうちの1つ「RSoft Photonic Component Design Suite」最新版は、BSDF機能の強化により、AR、VRシステムの小型化や軽量化に寄与する。
サイバネットシステムは2018年12月18日、光デバイスおよび光通信システム設計環境「RSoft(アールソフト)」の最新版を発売した。Synopsysが開発した「RSoft Photonic Component Design Suite ver.2018.12」「RSoft Photonic System Design Suite ver.2018.12」の2種で、サイバネットシステムが販売、サポートを手掛ける。
RSoft Photonic Component Design Suiteは、光デバイスのモデリングとシミュレーションをするためのプログラム群。ベースのCADに、解析用途に応じてFullWAVEやDiffractMOD、BeamPROPなどの各種ソルバを組み合わせることにより、さまざまな電磁光学問題を解析する。光学特性解析や光エレクトロニクス、光通信分野などにおける光デバイスの設計と解析に適用できる。
Component Design Suiteの最新版では、回折光学素子の設計に必要なBSDF(双方向散乱分布関数)機能が強化され、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)システムの小型、軽量化に寄与する。
また、照明設計解析ソフトウェア「LightTools(ライトツールズ)」を使って小型AR、VRシステムを設計する際、RSoftのシミュレーションによって得られる回折光学素子のBSDFファイルを付与した条件で解析できる。BSDFファイルをLightToolsのゾーン回転機能に対応させて、領域ごとに回転させたデータが必要な条件でも容易にモデルが作成できるようになった。
BSDFファイル生成時に利用できる、回転対称条件も追加された。単一角度、45度、60度、90度、180度にも対応可能になり、回転対称構造での計算時間を大幅に短縮する。
RSoft Photonic System Design Suiteは、光通信システムの設計や解析をするソフトウェア群の総称で、OptSimやModeSYS、OptSim Circuitなどのプログラムから構成される。シングル、マルチモードファイバーを用いるさまざまな光通信システムの設計や解析、シリコンフォトニクスデバイスの設計に適用できる。最新版では、OptSim Circuitにおいて、「TowerJazz PH18 PDK version PHS18.2」「SMART Photonics PDK」「AIM Photonics Infinera PDK version 1.0」のファウンドリに対応する。
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