IoTエッジノード向けリアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」の開発評価キットを発売:組み込み開発ニュース
パーソナルメディアは、IEEEの世界標準仕様に準拠したリアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」の開発評価キット「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」を発表した。組み込み機器やIoTエッジノードの実行環境を再現し、プログラム開発を支援する。
パーソナルメディアは2018年12月10日、IEEE(米国電気電子学会)の世界標準仕様に準拠したリアルタイムOS「μT-Kernel 3.0」の開発評価キット「μT-Kernel 3.0リファレンスキット」を発表した。標準価格は8万5000円(税別)で、出荷開始は2019年3月1日を予定している。
μT-Kernel 3.0はTRON系OSで、IoT(モノのインターネット)エッジノード向けリアルタイムOSの標準仕様「IEEE 2050-2018」に完全準拠している。軽量性、コンパクト性を保ちつつ、ミドルウェアやデバイスドライバの追加が可能で、多様な通信方式や通信デバイスにも対応できる。また、省電力機能を備え、電源供給の厳しい環境でも低消費電力のIoTシステムを構築できる。
μT-Kernel 3.0リファレンスキットは、実行用開発評価ボードとμT-Kernel 3.0仕様のOSの他、TCP/IPなどのミドルウェア、デバイスドライバ、Eclipseベースの開発環境など、開発に必要なハードウェアとソフトウェアを含んでいる。
μT-Kernel 3.0以外に、「PMC T-Kernel 2.0」やオープンソース版「T-Kernel 2.0」にも対応。実際の組み込み機器やIoTエッジノードの実行環境を再現し、プログラム開発や動作検証を支援する。
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