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セブン‐イレブンは無人コンビニを目指さない、省人型店舗をNECと実証物流のスマート化(1/2 ページ)

セブン‐イレブン・ジャパンとNECは、NECが入居する三田国際ビルの20階フロア内に「セブン‐イレブン三田国際ビル20F店」をオープンしたと発表した。オフィスビルや病院、工場などに設置するマイクロマーケット(小規模商圏)への本格的な展開を目的に、NECのAIやIoT技術を活用した省人型店舗となる。

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 セブン‐イレブン・ジャパンとNECは2018年12月17日、東京都内で会見を開き、NECが入居する三田国際ビル(東京都三田区)の20階フロア内に「セブン‐イレブン三田国際ビル20F店」をオープンしたと発表した。一般的なコンビニエンスストアとは異なる、オフィスビルや病院、工場などに設置するマイクロマーケット(小規模商圏)への本格的な展開を目的に、NECのAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)技術を活用した省人型店舗となる。

会見に登壇したセブン‐イレブン・ジャパン 社長の古屋一樹氏(左)とNEC 取締役執行役員常務 兼 CTOの江村克己氏(右)
会見に登壇したセブン‐イレブン・ジャパン 社長の古屋一樹氏(左)とNEC 取締役執行役員常務 兼 CTOの江村克己氏(右)

 セブン‐イレブン三田国際ビル20F店は、三田国際ビルで働く多数のNECグループ社員のみが利用できる店舗になっている。店舗面積は26m2で、営業時間は月〜金曜日の7時半〜18時半。おにぎり、サンドイッチ、パン、乳飲料、ソフトドリンク、菓子、カップラーメン、「セブンカフェ」、雑貨など約400品目を購入できる。なお、セブン‐イレブン・ジャパンの通常店舗の面積は約170m2、取り扱い品目数が約2900となっている。

「セブン‐イレブン三田国際ビル20F店」に導入する技術
「セブン‐イレブン三田国際ビル20F店」に導入する技術(クリックで拡大) 出典:NEC
「セブン‐イレブン三田国際ビル20F店」の入り口店舗内はコンパクトにまとまっている 「セブン‐イレブン三田国際ビル20F店」の入り口(左)。自動ドアの左側にあるカメラを使ってウォークスルー認証を行う。店舗内はコンパクトにまとまっている印象(右)(クリックで拡大)
「ターゲット広告サイネージ」「PaPeRo i」が設置されたセルフレジ 「ターゲット広告サイネージ」(左)と「PaPeRo i」が設置されたセルフレジ(右)(クリックで拡大)

 同店では、店舗内に入る際にウォークスルー顔認証を行うとともに、セルフレジを用いた決済時にも顔認証を行うことで、同グループの社員であることを確認する。セルフレジでの支払いは、顔認証時に決済を行い、そのNECグループ社員の給与から天引きする形で行う。顔認証による決済は、NECとして国内初導入となる。決済については顔認証以外に、社員証を利用することも可能。今後は、nanacoなどの電子マネーやクレジットカードによる支払いにも対応する予定だ。

 これらの他、NECのコミュニケーションロボット「PaPeRo i」を用いた接客支援、顔画像から来店客の年齢や性別を推定して広告を表示する「ターゲット広告サイネージ」、店舗内の天井に多数設置したカメラを用いた「映像解析によるエリア検知」、セブンカフェを提供するコーヒーマシンや冷蔵庫などの設備データをIoTとして取得し、稼働状況を知らせる「設備の稼働管理」、販売実績や天気などのデータから推奨の発注数を予測する「AIを活用した発注提案」などの技術を導入する。

「設備の稼働管理」のタブレット端末の画面「AIを活用した発注提案」のサンプル画面 店舗内の設備の稼働状況を知らせる「設備の稼働管理」のタブレット端末の画面(左)。コーヒーマシンに排水容器が設置されていないことを知らせている。「AIを活用した発注提案」のサンプル画面(右)。さまざまな情報を基に各商品の発注数を提案する(クリックで拡大)

 また、今回の導入技術は、NECが店舗運営向けに展開する「Smart Retail CX」にも用いられており、実証の成果が反映されていくことになる。

NECの「Smart Retail CX」の展開イメージ
NECの「Smart Retail CX」の展開イメージ(クリックで拡大) 出典:NEC

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