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日本精工が軸受診断技術「ACOUS NAVI」を展開拡大、「FIELD」「Edgecross」にもJIMTOF2018

日本精工は、「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」において、独自の軸受診断技術「ACOUS NAVI(アコースナビ)」の展開を拡大する方針を打ち出した。

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 日本精工は、「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」(2018年11月1〜6日、東京ビッグサイト)において、独自の軸受診断技術「ACOUS NAVI(アコースナビ)」の展開を拡大する方針を打ち出した。

 同社は2001年に、軸受やボールねじなど回転機械の状態を診断する社内エンジニア向けのソフトウェアとしてACOUS NAVIを開発。2017年には、このACOUS NAVIの技術を組み込んだワイヤレス式の振動診断装置「BD-2」を発売している。BD-2は、加速度センサーとBluetoothによる無線通信機能を備えた診断ユニットと、診断ユニットと連携するアプリケーションを組み込んだタブレット端末から構成されている。価格は64万円で、日本精工製軸受のうち約5000型番についての異常診断が可能になっている。

「BD-2」のデモ展示
「BD-2」のデモ展示。赤いユニットが診断ユニットで、専用のタブレット端末には振動状態が表示されている(クリックで拡大)

 今回の展示では、診断ユニット内の振動センサー1チャネルで診断を行うBD-2に対して、3チャネル分の振動センサーを用いてより詳細な診断が行える製品を初披露した。振動センサーユニットと、3チャネル分の振動センサーデータを用いる診断ユニットは分かれている。診断結果は、Bluetoothによる無線通信機能を使ってPCで表示することになる。「オールインワンだったBD-2とは違って小型のセンサーユニットを用いるので、狭い場所の診断も可能になる。また、診断結果を表示する端末も、顧客が現場で使っているPCなどを利用できるようにする予定だ」(日本精工の説明員)という。今回の展示で顧客のニーズなどを調査し、2019年以降の製品化を目指す。

3チャネル仕様のワイヤレス式振動診断装置のデモ振動センサーユニットは小型 3チャネル仕様のワイヤレス式振動診断装置のデモ(左)。中央にあるのが診断ユニットだ。赤色で示した振動センサーユニットは小型なので狭い所でも設置しやすい(右)(クリックで拡大)

 さらにACOUS NAVIは、工場向けIoT(モノのインターネット)プラットフォームとして国内で広く認知されている「FIELD system」と「Edgecross」向けへの展開を予定している。時期は非公開としたが、既に両プラットフォームの活動を進める組織にそれぞれ加盟しており、社内検討は進んでいるようだ。

「ACOUS NAVI」は「FIELD system」と「Edgecross」への展開を予定している
「ACOUS NAVI」は「FIELD system」と「Edgecross」への展開を予定している(クリックで拡大)

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