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設計と生産の一体化で宇都宮地区を針状ころ軸受の戦略地域へ、ジェイテクト新工場工場ニュース(1/2 ページ)

ジェイテクトの完全子会社でベアリング製造を担う宇都宮機器は2018年8月21日、新たにニードルローラーベアリング(針状ころ軸受、以下NRB)の新工場「清原工場」を設立し開所式を開催した。

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 ジェイテクトの完全子会社でベアリング製造を担う宇都宮機器は2018年8月21日、新たにニードルローラーベアリング(針状ころ軸受、以下NRB)の新工場「清原工場」を設立し開所式を開催した。従来生産を行っていた宇都宮機器本社工場(雀宮工場)から新工場に一部設備を移設したことで、空いたスペースにジェイテクトのNRB設計部門の一部や試作、評価部門の一部を受け入れ、同地域において設計から製造まで一貫して行える体制を構築した。

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新たに建設した宇都宮機器 清原工場(クリックで拡大)

安全と省エネをコンセプトとした工場

 新工場は、敷地面積が4万5980m2、延床面積が6448m2となり、栃木県宇都宮市の清原工場団地内に設立した。従業員数は450人。栃木県下野市にあった第2工場を閉鎖し、同工場の設備を移管したことで既に稼働を開始している。

 新工場のコンセプトは「安全・環境を基盤とした人にやさしい生産工場」とする。生産ライン内にフォークリフトを入れない歩車分離構造とした他、工場周囲道路における輸送車両の動線一方通行化などで安全性を高めている。さらに、省エネ化を進めており、工場屋根の二重化により断熱性を高めた他、トップライトによる照明使用量の低減などを実現している。

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後工程エリアにある組み立て工程。現状では設備は下野第2工場および本社工場からの移設で新規設備の導入はない。アンドンについては今後設置する予定だとしている(クリックで拡大)

 製造しているのはラジアルタイプのNRBだ。宇都宮機器では、基本的にスラストタイプのNRBの生産を本社工場に集約しており、ラジアルタイプは本社工場と新工場の2拠点で効率よく生産する体制を取る。新工場においては、穴開けや溶接などの前工程と、組み立ておよび検査などの後工程の一貫生産体制を実現している。また、前工程および後工程に分けて、作業員の多能工化による設備の多台持ち体制を実現。設備の移動も容易にしており、柔軟で効率的な生産体制を実現している。さらに豊富な空きスペースを用意しており、今後の生産拡大体制などに備えている。

 設備投資額は約24億円。生産能力は本社工場と新工場を併せて、現状は月産1121万個だが「毎年5%以上の生産能力向上を実現する」(宇都宮機器 代表取締役社長 荒木恵司氏)としている。

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宇都宮機器における生産製品と、製品の主な使用箇所(クリックで拡大)出典:ジェイテクト

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