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マカフィーの新セキュリティ商品は「Windows Defender」と連携、IoTにも対応組み込み開発ニュース

マカフィーがPCやモバイル機器などデバイス向けの新セキュリティ商品となる「McAfee MVISION」を発表。サブスクリプションライセンスの導入、SaaSによるユーザー/デバイス管理の容易さ、「Windows Defender」との連携、PCだけでなくモバイル機器やIoTデバイスへの対応などを特徴とする。

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 マカフィーは2018年8月7日、東京都内で会見を開き、PCやモバイル機器などデバイス向けの新セキュリティ商品となる「McAfee MVISION(Multi Vendor InSights & Intelligence Open Environment)」を発表した。1ユーザー当たり5デバイスまでのライセンスを許諾するサブスクリプションライセンスの導入、SaaSによるユーザー/デバイス管理の容易さ、「Windows 10」の標準搭載セキュリティ機能である「Windows Defender」との連携、PCだけでなくモバイル機器やIoT(モノのインターネット)デバイスへの対応などを特徴とする。1000ユーザー契約時の1ユーザー当たりの価格(税抜き)は、PC向けの「MVISION Standard」で4501円、管理機能を拡充しPCに加えてモバイル機器やIoTデバイスにも対応する「MVISION Plus」で9184円。同年8月末から提供を始める予定だ。

 これまでマカフィーは、PC向けのセキュリティ商品として「Endpoint Security(ENS)」を展開してきた。しかし、ビジネス環境において、PCにとどまらないスマートフォンやタブレット端末といったスマートデバイスの利用は拡大を続けている。平成30年度の情報通信白書によれば、世界のIoTデバイスの総数(PC、モバイル機器を含む)は2017年の270億台から2020年には400億台となる見込み。そして、小売りや工場、重要インフラなどの現場でスマートデバイスの活用が広がっている。働き方改革という観点でも、テレワークや生産性向上のためにはスマートデバイスの活用が必須だ。

 マカフィー マーケティング本部 プロダクト・ソリューション・マーケティング部 部長の平野祐司氏は、スマートデバイスが増加する中での企業におけるセキュリティ管理の課題として、「さまざまなデバイス」「さまざまなセキュリティ対策」「煩雑な管理」の3つを挙げる。そして「これらの課題を解決するべく『簡単』『協調』『広範』という3つのコンセプトを基に開発してきたのがMVISIONだ」(平野氏)という。

 1つ目の「簡単」では、SaaSベースのコンソール「MVISION ePO」による管理が特徴となる。従来はオンプレミスベースの「ePO On-Prem」で管理していたが、SaaSベースとすることでサーバメンテナンスフリー、自動アップデートとなり、インフラコストも不要になった。またアマゾンのクラウド「AWS」上で管理できる「ePO in AWS」も用意。変更を望まないユーザー向けにePO On-Premも引き続きサポートする。

「MVISION」のコンセプト「簡単」に基づく機能
「MVISION」のコンセプト「簡単」に基づく機能(クリックで拡大) 出典:マカフィー

 2つ目の「協調」では、Windows 10ベースのPCにおける既知の脅威への対策は「Windows Defender」が担い、未知の脅威については機械学習を活用した「McAfee Advanced Protection」で対応するという構成を実現した。「パターンファイルの更新をベースとする既知の脅威への対策については、専門セキュリティベンダーとしての違いは出しづらくなっている。それよりも、未知の脅威にいかにして対処するかが主戦場だ。MVISIONでは、McAfee Advanced ProtectionとWindows Defenderを単一のコンソールで管理できるので、2つのソリューションの組み合わせでも運用は複雑にはならない」(マカフィー セールスエンジニアリング本部 本部長の櫻井秀光氏)。また、McAfee Advanced Protectionについては、マルウェアによる被害を巻き戻して、被害を受ける前の状態にする「ロールバック」機能も備えている。

「MVISION」のコンセプト「協調」に基づく機能
「MVISION」のコンセプト「協調」に基づく機能(クリックで拡大) 出典:マカフィー

 そして3つ目の「広範」は、iOSとAndroidのスマートフォン、タブレット端末に対応する「MVISION Mobile」の提供になる。また、IoTデバイスへの対応としては、クライアント端末向けホワイトリスト対策機能「Application Control」をMVISION Plusで提供する。

「MVISION」のコンセプト「広範」に基づく機能
「MVISION」のコンセプト「広範」に基づく機能(クリックで拡大) 出典:マカフィー
「MVISION Standard」のライセンス内容「MVISION Plus」のライセンス内容1ユーザー当たり5デバイスまでのライセンスを許諾 「MVISION Standard」(左)と「MVISION Plus」(中央)のライセンス内容。なお、従来の永久ライセンスではノード(デバイス)単位だったが、新たに導入するサブスクリプションライセンスではユーザー単位の契約となる。1ユーザー当たり5デバイスまでのライセンスを許諾する(右)(クリックで拡大) 出典:マカフィー

 なお、POSや産業用PCに広く利用されている組み込み機器向けの「Windows Embedded Standard 7」のサポート期間が2020年10月13日に終了するため、組み込み機器向けWindows 10である「Windows 10 IoT Enterprise」への移行が検討されている。MVISIONでは、このWindows 10 IoT Enterpriseに対応する予定は現時点ではないとしている。

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