技術者の転職市場を毎月レポートする「MONOist×JOBS 転職市場動向」。今回は、2018年度の製造業全体における技術者転職市場についてお話しします。
本記事は技術者のための転職サイト
「E&M JOBS」からの転載です。
2018年5月の製造業全体の求人件数は、前月から1.7%増加しました。
業種別に見てみると、最も増加したのは「重電・重工業・プラント」(8.3%増)です。機械のIoT化の推進を背景に、制御設計・組込みソフトウェアエンジニアの求人が増加しています。
その他には、「家電・AV機器・通信機器・OA機器」(5.0%増)、「工作機械・製造機械・半導体製造装置」(3.7%増)、「半導体・電子部品」(3.0%増)が増加しました。「自動車・自動車部品・輸送用機器」は1.7%減少しているものの、求人件数ではトップ。電気・ソフト・機械を問わず、エンジニアの中途採用に力を入れている状態が続いています。
「工作機械・製造機械・半導体製造装置」の求人件数は3.7%増加しました。工作機械は中国・北米向けを中心に受注が好調。半導体製造装置は半導体の需要増に伴って市場が活況です。電気・ソフト系エンジニアと機械系エンジニアともに求人件数が増加しました。
中でも注目したいのが「サービスエンジニア」。求人件数は前月から6.7%増えました。他社との差別化や収益力の強化を目的に、アフターサービスに注力している企業も多数。例えば半導体製造装置メーカーで国内売上高トップの東京エレクトロンは、19年度にアフターサービス関連の売り上げを17年度比27.5%増の3200億円に引き上げるのが目標。板金機械が主力のアマダホールディングスも、19年度にアフターサービスの売上高1200億円(14年度比27.3%増)を目指しています。こうした動きを背景に、サービスエンジニアのニーズも高くなっています。
サービスエンジニアの求人のなかには「理系出身者であれば応募可能」といったものもあり、門戸が広がっている状態です。半導体製造装置メーカーなどは平均年収も高く、年収アップも期待できます。「どんな会社から求人が出ているのか」「自分の経験で挑戦できるのか」など、気になることがあればE&M JOBSまでお気軽にご相談ください。
長嶋一樹
技術職専門のコンサルタント。自動車業界や半導体業界の転職支援に豊富な実績があり、異業界からの転職サポートも得意としている。担当企業の訪問を月に2~6回行っており、情報収集に注力。転職希望者への情報提供に強みを持っている。一児の父。好きなお菓子はアルフォート。
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