異業種へ転職したミドル層は68%――転職先の1位はメーカー:キャリアニュース
転職サイト「ミドルの転職」が「異業種転職」についてのアンケート調査結果を発表。転職コンサルタントに、異業種や異業界企業への転職を果たしたミドル層がいるかを尋ねたところ、「いる」と68%が回答した。転職先は「メーカー」が1位だった。
エン・ジャパンが運営する転職サイト「ミドルの転職」は2018年4月16日、「異業種転職」についてのアンケート調査結果を発表した。
調査対象は、同サイトを利用する転職コンサルタント。そのうち117名から回答を得た。
担当したミドル層の転職者に、異業種、異業界企業への転職を果たした人がいるかを尋ねたところ、「いる」と68%が回答した。「いる」が59%だった2017年の同調査に比べ、9ポイント上昇している。
次に、異業種転職を果たしたミドル層の転職者は、どのような業種にいた人が多いかを尋ねた。その結果、「メーカー」と「流通、小売、サービス」が共に47%で1位となった。3位は「IT、インターネット」(31%)だった。
転職の要因として、「メーカー」は「メーカーでの経験を異業界企業が求めている」「流通、小売、サービス」は「新天地でのワークライフバランスややりがいを求める傾向が目立った」などのコメントが寄せられた。
異業種転職したミドル層の行き先は「メーカー」「流通、小売」
異業種転職をしたミドル層の転職先はどのような業種が多いかという質問では、「メーカー」(60%)が最も多かった。2位は「流通、小売、サービス」(40%)、3位は「IT、インターネット」と「商社」が31%で同率だった。
異業種転職者の採用が多い理由として、「メーカー」はAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といったIT技術者の採用が増えている点や、異業種が応募できる求人が多い点が挙がっている。「流通、小売、サービス」はこれまでITリテラシーが高くなかった業界であるため、IT人材が重宝されやすいようだ。
異業種転職したミドル層の前職種は「事務、管理系」(51%)がトップとなった。続いて「営業、マーケティング系」(45%)、「経営、経営企画、事業企画系」(38%)だった。
異業種への転職者が多い理由として「事務、管理系」は「求人数に対してハイスキル管理系職種人材の転職者数が少ないため、売り手市場」、「営業、マーケティング系」は「基本的スキル、応用力さえ持っていれば(異業種で)活躍できる」といったコメントが寄せられている。
次に、異業種転職時の企業規模の変化を尋ねたところ、「大手企業→中小企業へ」(62%)が最も多かった。2位は「大手企業→大手企業へ」と「中小企業→中小企業へ」が同率だった(42%)。
ミドル層の異業種転職者に多い年齢は「40代前半(40〜44歳)」(75%)がトップとなった。2位は「30代後半(35〜39歳)」(70%)、3位は「40代後半(45歳〜49歳)」(57%)だった。
役職は「課長クラス」(75%)が最多だった。続いて「主任、係長クラス」(53%)、「部長、次長クラス」(43%)という結果だった。
異業種転職した場合の年収は、「変わらない」(38%)が最も多かった。続いて、「50〜99万円増加する」(30%)、「〜50万円増加する」(26%)となっている。
異業種からのミドルの転職者に対して、採用企業が期待するものを尋ねた質問では、「経験職種での専門知識、専門スキル」(73%)が1位だった。2位は「新しい環境でも主体的に動ける行動力」(52%)、3位は「経験業種でのスキル、ノウハウの転職先企業への汎用化」(31%)だった。
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