AIが導入されても自分のスキル、技術では対応できない――67%が回答:キャリアニュース(2/2 ページ)
日本労働組合総連合会が「AIが職場にもたらす影響に関する調査」の結果を発表した。AIが導入された場合、現在の自分のスキル、技術で対応できると思うかを尋ねた質問では、67.3%が「できないと思う」と回答した。
自分の仕事にAIの影響が出るのはいつ頃からだと思うかを尋ねた質問では、47.8%が「自分が働いている間は影響ない」と回答。年代別に見ると「自分が働いている間は影響ない」と考える人の割合は、60代以上で最も多く、58.9%となった。AI認知状況別では、「自分が働いている間は影響ない」と回答した人の割合が、AIの意味をよく知っている人で33.3%、AIをまったく知らない人で70.1%となっている。
業種別に見ると「金融・保険業」の14.7%が「すでに影響がでている」と回答。他の業種に比べて高く、AI導入の影響を最も感じているようだ。
次に、自分の勤務先が、AIの活用によって維持、成長できると思うかを尋ねた。その結果「業績を維持できるが、成長までは見込めない」が最も多く35.6%だった。次が「AIの活用により、さらなる成長・発展が見込める」(25.2%)で、合わせて約6割が、AIを活用することによって業績の維持や成長、発展が見込めると考えていることが分かった。
業種別に見ると、「運輸業」(31.7%)、「製造業」(31.2%)、「公務など」(31.1%)が「AIの活用により、さらなる成長・発展が見込める」と回答した。
職場でAIの活用が進んだ場合、AIを使って仕事をしたいかを尋ねた質問では、42.6%が「AIを使って仕事をしたい」(「AIを大いに使って仕事をしたい」と「AIを少しは使って仕事をしたい」の合計)と回答。「AIを使わない仕事をしたい」(「AIをあまり使わない仕事をしたい」と「AIをまったく使わない仕事をしたい」の合計)は、27.3%だった。「AIを使って仕事をしたい」と回答した人を業種別に見ると、「運輸業」(51.2%)、「公務など」(51.1%)、「情報通信業」(50.8%)で半数を超えた。
現在の自分のスキル、技術ではAIに対応できないと7割弱が回答
次に、今後、自分自身がAIに関する知識やスキルなどの能力発揮を迫られる場合、現在のスキル、技術で対応できると思うかを尋ねたところ、67.3%が「できないと思う」と回答した。「できると思う」は32.7%となっており、AIに関する知識やスキルに自信のない人が多いことがうかがえる。AI認知状況別に見ると、AIの意味をよく知っている人で48.9%、AIをまったく知らない人では87.9%が「できないと思う」と回答している。
AIに関するスキルや技術について、訓練を受けるならどこで受けたいかを尋ねたところ、「国や地方自治体などが設置する公的な教育機関」(27.4%)が最も多かった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.