シルバニアファミリーの試作品をフルカラー3Dプリンタで製作、「最終製品に匹敵」:3Dプリンタニュース
玩具メーカーのエポックがストラタシスの3Dプリンタ「Stratasys J750」の活用事例紹介動画を公開。同社のドールハウスシリーズ「シルバニアファミリー」の試作製作におけるStratasys J750の活用事例を紹介した。
ストラタシス・ジャパン(ストラタシス)が、玩具メーカー エポックの「シルバニアファミリー」の試作製作における、ストラタシスの3Dプリンタ「Stratasys J750」の活用事例を動画で公開している。シルバニアファミリーは動物がモチーフになっている人形たちとドールハウスのシリーズ商品。エポックは同製品の導入により、「最終製品に匹敵する品質を備えた3Dプリントモデルを実現した」としている。
エポックは2016年にStratays J750を導入。ストラタシスの3D造形技術「PolyJet」により36万色のフルカラー表現と透明カラーを含むさまざまな物性のマテリアルを再現する機能を生かし、3D CADによる設計データから、微細なモチーフをフルカラーで表現した試作品をプリント可能にした。
J750の造形サイズは、従来使用していた3Dプリンタの約2倍。最小積層ピッチは14μmと、従来の2倍の解像度を達成。造形スピードも高速化した。これらの機能を試作プロセスに活用することで、従来行っていた組み立てや塗装などの後工程を行う必要がなくなり、試作品製作にかかるリードタイムとコストを従来の約3分の1まで削減できた。
また、最終製品である成形品に匹敵する品質を試作段階で再現できるため、製品カタログに掲載されるモデルやカスタムパーツの作製、展示会用のサンプルモデル、撮影用のジオラマなどへの用途にも活用できる。
シルバニアファミリーが掲げる世界観を再現するには、試作段階においてもデザインや色などに高い完成度が求められる。そこで、エポックは、2013年にストラタシスの3Dプリンタ「Objet 24」を導入。しかし、同プリンタを使って最終製品に近い品質の試作品をフルカラーで製作するには、造形後に後処理が必要であり、製作できる試作品の数や費やす時間に限界があった。また、それらの工程を経てもカラーや風合いなどは最終製品とは異なり、成形品の色合いも再現できなかった。
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