ニュース
組み込みシステム向けArmマイコン統合開発環境のベンダーを買収:組み込み開発ニュース
STマイクロエレクトロニクスは、ソフトウェア開発ツールのベンダーであるスウェーデンのAtollicを買収した。統合開発環境TrueSTUDIOとSTの開発エコシステムを組み合わせ、統合ソリューションを提供する予定だ。
STマイクロエレクトロニクス(STMicroelectronics)は2017年12月12日(現地時間)、ソフトウェア開発ツールのベンダーであるスウェーデンのAtollicを買収したと発表した。
Atollicの「TrueSTUDIO」は、Arm Cortex-M搭載マイコンを使用する組み込みシステムの開発コミュニティーで評価されている専門性の高い統合開発環境(IDE)だ。EclipseベースのオープンソースIDEプラットフォームとして定評がある他、既にSTマイクロのCortex-Mマイコンである「STM32」ファミリーにも対応している。
STマイクロは、システム開発を支援するハードウェア、ソフトウェア開発エコシステムを提供している。今回、TrueSTUDIOが加わることで、この開発環境をさらに強化。TrueSTUDIOの先進的機能とSTM32開発エコシステムを組み合わせ、完全に統合されたソフトウェア・ソリューションへと進化させるという。統合ソリューションは、ツールの次期リリースから提供する予定だ。
STでは、「今後、STM32 TrueSTUDIO IDEが無償化されることで、STM32を採用するシステム開発者には競争優位性が提供される」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 初歩から学ぶ、マイコン開発とARMプロセッサー
組み込みの世界では最も成功したプロセッサの1つ「ARM」を用いたマイコン開発にチャレンジします。クラウド開発環境「mbed」を使い、プログラムを書きながら回路をブレッドボードに実装、動作を確認しながらさまざまな内蔵デバイスの使い方をマスターしていきます。 - ARM開発環境準備の第一弾、書き込み器を用意する
この連載では、組み込みの世界では最も成功したプロセッサの1つ「ARM」を用いたマイコン開発にチャレンジします。今回は開発環境準備第1弾として、「書き込み器」の用意をします。 - クラウド開発環境「mbed」の使い方とターゲットマイコンへの書き込み
この連載では、組み込みの世界では最も成功したプロセッサの1つ「ARM」を用いたマイコン開発にチャレンジします。今回は開発環境準備第2弾として、クラウド側の開発環境設定と、バイナリの書き込みまでを進めます。 - ARMマイコンに内蔵された周辺デバイスの使い方を学ぶ−シリアルポート編−
ARMマイコン「LPC1114」にはさまざまな周辺デバイス(ペリフェラル)が内蔵されていますが、まずは第一弾として、printfデバッグに欠かせないシリアルポートの使い方を勉強します。 - ARMマイコンに内蔵された周辺デバイスの使い方を学ぶ−GPIO 出力編−
ARMマイコン「LPC1114」にはさまざまな周辺デバイス(ペリフェラル)が内蔵されていますが、今回は最も基本的な周辺デバイスの1つ、GPIOの出力について勉強します。