笑う! ファブ3Dコンテスト2017、スイカ維管束大好きっ子も再来:3Dプリンタニュース(2/6 ページ)
3Dプリンタによる作品や利用アイデアを募る「ファブ3Dコンテスト 2017」の結果発表が行われた。今回用意されたテーマは「笑い」や「未来の楽器」など。小学生からプロまで幅広い応募の中から優勝に輝いたのは?
生活の気付きはどのようにして作品になるのか
家族の取り組みを対象とした「暮らしの自由研究」の2017年のテーマは、「暮らし生活/改善」だった。審査委員長であるオリンパス 技術開発部門 佐藤明伸氏が注目したのは、「日常生活で見つかるちょっとした不便が、どのようにして実際に改善しようというモチベーションの形成につながるのか」ということ。そのため採点基準はストーリー性の割合を高く取った。
同カテゴリーには掃除や健康、食事などさまざまなテーマが寄せられた。作品の制作過程からは「小さな気付きを形にする中で新たな気付きが現れたり、周囲の人を巻き込んだ共感やワクワク感が広がっていくといった様子が垣間見られた」(佐藤氏)とのこと。ユーモアのあふれる作品も多かったという。
優秀賞を獲得したのは、小森領太さんの「重ねて重ねてパスタメジャー」。小森さんは家族でパスタを食べることが多いが、子供も小さく、それぞれ食べる量がバラバラだったとのこと。そこでそれぞれに合ったサイズで、かつ計りやすい形状のメジャーを作ることにした。
「食べる量はなかなか記録として残せないが、メジャーを作ることによって、それが可能になった。あとで振り返ったり、何年後はどうなるだろうと思いをはせられるところに魅力がある」(佐藤氏)。
特別賞を受賞した渡辺瑞羽さんの「ブラッシングヘアゴム」は、朝の忙しい時間に「髪を梳く」と「束ねる」を同時にやってしまえないかということで作られた時短ツール。「デザインの手順や製品のできていく流れが分かったとのことで、使い勝手以外の気付きもあった。今後課題が出てきた時も取り組むパワーにつなげられるかも」(佐藤氏)。
図5:特別賞(審査員推薦)を受賞した佐藤楓さんの「テトリス弁当」。さまざまな色と形のブロックを組み合わせる。色によって栄養素が決まっているため、バランスを考えた弁当を作ることができる。(出典:Fabble)
図6:特別賞(審査員推薦)を受賞した塩塚貴子さんの「食べにくい箸」。「家族が早食いしてしまう。健康に育ってほしい、ご飯を味わってほしい」という思いから作られた。本当に食べにくいらしい(出典:Fabble)
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