リターンライダー潜在層が飛び付くバイクは?:東京モーターショー 2017(2/5 ページ)
運転免許ベースで見るとバイクの潜在層は確実に存在する。バイクの運転免許を所有している最大ボリューム層――40〜50代の“リターンライダー潜在層”が思わず飛び付く魅力的なバイクを、東京モーターショー2017の出展から探ってみる。
スーパーカブから自立する進化形バイクまで――ホンダ
ホンダのブースでは、今年(2017年)に世界生産累計1億台を達成し、1958年の初代スーパーカブC100から来年(2018年)で誕生60周年を迎える“国民的バイク”「スーパーカブ」の展示が目立った。2017年11月10日発売のスーパーカブ50/110は、ヘッドライトをLED化することで丸目ヘッドライトの懐かしいスタイリングが復活。生産拠点も中国(現行モデル)から熊本製作所へ移管した“純国産”モデルとなる。また初代C100の通称“かもめハンドル”を再現したコンセプトモデル「Super Cub C125」やゴールドカラーの生産台数1億台記念モデルなども展示。
注目を集めていたのが、次期投入が決まっているクロスカブのニューモデル「CROSS CUB 110」。スーパーカブの兄弟車として2013年に登場、仕事っぽさをなくしたアウトドアスタイルが個人ユーザーに受けているクロスカブだが、次期バージョンではレッグシールドを取り去ってカスタムライクに仕上げており、2人乗り(乗車定員2人)にも対応した。
「折りたたんで運べるミニバイク」として1967年に発売された初代モンキー(Z50M)にもスーパーカブ系の空冷4サイクルエンジンを搭載していた。今年2017年に惜しまれながら生産終了を迎えたモンキーだが、モーターショーでは早くも復活モデルが登場。ショートホイールベースでデフォルメ感のある外観は一見すると現行モデルとさほど印象が変わらないが、「Monkey 125」のネーミングが示すようにエンジンは125ccを搭載し、サイズも全長1713×全幅753×全高1030mmと現行モデル(1365×600×850mm)より25%ほど大きくなっている。こちらも市販化が待ち遠しい1台だ。
また「スポーツバイクとともに過ごしてきた長い経験を持つ大人のライダーに向けた、次世代ネイキッドスポーツ」としてお披露目されたコンセプトモデル「Neo Sports Cafe Concept」は、確実にリターンライダー層を意識した1台だろう。
次世代モデルとしては、全世界的に人気のスクーター「PCX」のEVモデル「PCX ELECTRIC」とハイブリッドモデル「PCX HYBRID」も世界初公開された。両モデルは2018年に発売を予定しているという。
また、2017年1月のCESで発表した“自立するバイク”の進化版としてEVモデル「Honda Riding Assist-e」も世界初公開。自立だけでなく低速の自走も可能となっており、ペットのように人についてくるような自動運転も行えるという。このバランスアシスト機構はコンパクトなので、小型のコミューターモデルから大型車までさまざまな形態のバイクへの搭載が可能だという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.