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自動運転の先、クルマは何とつながるのか東京モーターショー 2017レポート(1/3 ページ)

「第45回東京モーターショー 2017」内の「TOKYO CONNECTED LAB 2017」は、自動運転の先に見えてきた「クルマがつながる」未来のモビリティ社会における新しい価値や社会とのつながりがテーマだ。国内大手自動車メーカー3社の展示を中心にレポートする。

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 開催中の「第45回東京モーターショー 2017」(東京ビッグサイト、プレスデー:10月25〜26日、一般公開日:10月28日〜11月5日)では、主催者テーマ展示として「TOKYO CONNECTED LAB 2017」を併催している。

 TOKYO CONNECTED LAB 2017では、自動運転の先に見えてきた「クルマがつながる」未来のモビリティ社会における新しい価値や社会とのつながりをテーマとした展示が行われた。

「TOKYO CONNECTED LAB 2017」の会場内
「TOKYO CONNECTED LAB 2017」の会場内(クリックで拡大)

住宅とドッキングする「家モビ」はインパクト大

 中核となったのは、国内大手自動車メーカーであるトヨタ自動車、日産自動車、ホンダの3社の展示だ。中でもホンダは「家族とのつながり」をテーマに、4台ものコンセプトモデルを展示した。

 一番目をひくのが、展示中央に作られた住宅の中に組み込まれたコンセプトモデル「Honda 家モビ Concept(家モビ)」だ。なんとこの家モビ、部屋がクルマになって、自動運転でそのまま移動するEV(電気自動車)というコンセプト。靴をはかずに目的地まで移動でき、戻ってきたら家モビが住宅にそのままドッキングする。家モビは3畳の広さがあり「親父の書斎的な空間にもできるし、水などを買って保管するパントリーとして利用することもできる」(同社の説明員)という。

住宅の中に組み込まれた「家モビ」何の違和感もなく住宅の一部 住宅の中に組み込まれた「家モビ」(左)。裏側に回ると、何の違和感もなく住宅の一部になっている(右)(クリックで拡大)

 住宅におけるクルマの置き場所と言えば駐車場だ。しかし東京都内などで住宅を建てても、駐車場の優先度は低く、後回しになりがちである。「都市部ではともすれば排除されがちなクルマを暮らしの中心にもっていきたいと考え、家モビをデザインした」(同説明員)。また、住宅にそのままクルマをドッキングできるのは、排気ガスを出さないEVだからこその機能といっていいだろう。

 この家モビと一体化した住宅の庭とおぼしき場所をうろうろしている、謎のロボットも注目を集めた。実はこのロボット、ホンダが2015年から販売しているロボット芝刈機「Miimo」をベースにAI(人工知能)による人とのコミュニケーションを可能にした「Honda Ai-Miimo Concept(Ai-Miimo)」だ。「芝刈機がロボット芝刈機になって、次はどのような進化があり得るだろうかと考えた。Ai-Miimoは、ペットや家族のような存在を目指している」(同社の説明員)という。

AI搭載のロボット芝刈り機「Ai-Miimo」ペットや家族のような存在を目指す AI搭載のロボット芝刈り機「Ai-Miimo」(左)。ペットや家族のような存在を目指すという(右)(クリックで拡大)

 「Honda チェアモビ Concept(チェアモビ)」は、屋内、屋外とも使える椅子型のモビリティだ。椅子の高さを、歩行者と同じ程度の目線にできる一方で、必要があれば車いすと同程度に下げられるようにした。「車いすに座ると、立っている人達を下から見上げる目線になってしまう。チェアモビはこの目線を、立っている人達と同じぐらいのところまで持っていきたいと考えて開発した」(同社の説明員)。四輪で走行する一方でフットプリントが小さく、インホイールモーターによりその場回転もできるなど、狭い屋内での使い勝手にも配慮して設計している。

 これらの他、1人乗りの電動車いすサイズで2人が乗れる「Honda ふれモビ Concept」も展示していた。

「チェアモビ」「ふれモビ」 「チェアモビ」(左)と「ふれモビ」(右)(クリックで拡大)

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