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細胞を壊さずにうるおい具合を評価する装置を開発:医療機器ニュース
理化学研究所と北川鉄工所は、細胞のうるおい具合を測定する基準として「濡れ性」を評価指標に取り入れ、細胞を壊さずに測定する新たな装置を開発した。
理化学研究所は2017年9月19日、北川鉄工所と共同で、細胞を壊さずに細胞の「濡れ性」を評価する新たな装置を開発したと発表した。同成果は、日本の科学雑誌「ROBOMECH Journal」9月19日号に掲載された。
物質表面に対する液体のなじみやすさを表す「濡れ性」という物性に注目し、培養細胞の機能を評価した。細胞の濡れ性は従来の方法では調べられないため、培養皿底面の培養細胞を覆う培養液に空気を噴射し、液体除去領域の大きさによる評価法を考案した。
さらに、半導体製造工場などで使われるパーティクルフィルターを利用してクリーンエアを噴射する「非接触濡れ性評価システム」を開発。実際に、このシステムでマウス骨格筋芽細胞株の培養細胞を調べたところ、濡れ性の評価が可能で、かつ物理的な破壊や糖代謝の変化、細胞膜傷害が起こらないことを確認した。
今後、同システムで培養細胞表面のタンパク質の変化を捉えることができれば、細胞を壊さずに幹細胞が目的の細胞に分化できたかを検査可能になるとしている。
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