ニュース
クルマの音声を管理する車載組み込み用サウンドミドルウェア:組み込み開発ニュース
CRI・ミドルウェアは、車載組み込み用サウンドミドルウェア「CRI ADX Automotive」を提供開始した。自動車に搭載されるさまざまな通知音や警告音、音声ガイドを、車体情報や走行状態、危険度などに応じた優先順位で再生できる。
CRI・ミドルウェアは2017年6月29日、車載組み込み用サウンドミドルウェア「CRI ADX Automotive」の提供を開始した。自動車に搭載されるさまざまな通知音や警告音、音声ガイドを、車体情報や走行状態、危険度などに応じた優先順位で再生できる。
同ミドルウェアは、車載サウンドを高音質かつ低負荷、省メモリで再生処理し、高度なリアルタイム処理が必要な場合でも安定して動作する。また、独自の音声圧縮技術によって多くの音声ガイドを搭載できる。複数の音声を組み合わせて再生するため、必要最小限の音源データ量でインタラクティブサウンドを実現する。
さらに、音源生成やパラメータ調整、シミュレーション、最適化などのサウンド開発の各プロセスを、プログラムを変更せずにツールを使って行え、サウンド開発業務を効率化できる。
近年、自動車には多くのセンサーが搭載され、センサーからのさまざまな情報を的確にドライバーに伝える必要性がある。今後さらに自動車のスマート化が進むにつれ、情報量はますます増加すると考えられており、その情報を安全かつ的確に伝える方法として音声での情報伝達が重要視されている。また、通知音や警告音、音声ガイドなどの複数の音声が重複した場合は、その内容を即座に把握することも重要になる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- BMW純正の音声入力機能、スマートフォンの音声エージェントと何が違う?
今後の音声入力機能はどのような処理が主流になるのか。「新車装着用の音声入力は組み込みとクラウドの併用だ」とNuance Communicationsは見込んでいる。 - 運転中の音声入力の認識率を3割向上、運転席からの声だけを拾う
新日本無線は、「オートモーティブワールド2017」において、雑音の多い走行中の車内でも音声認識の精度を向上する技術を紹介した。 - “使えない”クルマの音声認識が“使える”ようになる日は近い
音声認識システム開発の大手・Nuance Communications(ニュアンス)がシリコンバレーで最新技術説明会を開催。車載器とクラウドの双方で音声認識処理を連携して行う「ハイブリッド」方式のデモを行った。さらに、人工知能技術の活用により、Appleの「Siri」をはるかに上回るレベルの音声認識技術も開発中だという。 - スマートフォンの音声アシスタントと雑談したことがある人は20歳代で46%
ニュアンス コミュニケーションズ ジャパンは、日本国内の自動車保有者1100人を対象に実施した音声認識機能の利用調査結果を発表した。車載情報機器の音声認識機能に対する総合的な満足度は向上しているものの、音声認識機能の利用者は自動車保有者の2割弱にとどまることが分かった。 - トヨタがLINEとクルマの音声認識で協業、アップルとグーグルへの対抗意識鮮明に
トヨタ自動車とLINEは、LINEが開発を進めるクラウドAIプラットフォーム「Clova」と、トヨタ自動車などが推進する車載情報機器とスマートフォンアプリの連携規格SDLの活用で協業する。2018年をめどに、Clovaの音声エージェント技術を活用した新しいカーサービスの商品化を目指す。