工場やプラントのOTを一括カバーするIoTプラットフォーム、シュナイダーが投入:FAニュース(1/2 ページ)
シュナイダーエレクトリックが、同社のソフトウェア事業戦略について説明。同事業の中核を成す「Wonderware」の新製品として、工場/プラントで用いられているOT(制御技術)を一括してカバーするIoTプラットフォーム「System Platform2017」を投入する。
シュナイダーエレクトリックは2017年4月24日、東京都内で会見を開き、ソフトウェア事業戦略と同事業の中核を成す「Wonderware」の新製品について説明した。
同社は「ビル」「データセンター」「インダストリー」「インフラ」の4分野で事業を展開している。これらのうちインダストリー分野では、石油や化学、食品&飲料、鉱業/鉱物といった大型プラント向けにさまざまなソフトウェアを提供している。国内でも、日揮などのエンジニアリング、JXTGエネルギーなどの石油、三菱ケミカルなどの化学関連企業がユーザーとして名を連ねている。
このインダストリー分野のソフトウェア事業は、もともとシュナイダーエレクトリックが展開していたエネルギー管理系の製品の他に、事業買収で傘下に収めたInvensys Process SystemsのWonderwareなどの製品がある。シュナイダーエレクトリックは、これらのインダストリー向けソフトウェア事業の統合をグローバルで順次進めている。日本では、2017年4月3日付に設立されたシュナイダーエレクトリックソフトウェア株式会社がその任を担うこととなった。
会見にはシュナイダーエレクトリックソフトウェア社長の渡辺純一氏が登壇。渡辺氏は「日本国内の製油所は、韓国の製油所と比べて、メンテナンスやエネルギーのコストがかなり高い。当社が20年前から取り組んできたインダストリー4.0に相当する技術やWonderwareなどによって、スマートプラントを実現し、オペレーションの効率化やエネルギーコストの削減に貢献したい」と語る。
新たに発足したシュナイダーエレクトリックソフトウェアでは、これまで石油やガス関連のプラント向けに個別のソフトウェア製品を個別のソリューションで提供していたが、各種ソフトウェア製品をデジタル結合してより広範囲に適用できるようにしていく。その鍵となるのが2017年5月に発売する「Wonderware System Platform2017(以下、System Platform2017)」だ。
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