複数のECU間の同期計測・同期解析が可能なマルチ計測システム:組み込み開発ニュース
横河ディジタルコンピュータは、複数のECU間の同期計測・同期解析が可能なマルチ計測システム「RAMScope-EXG GT170」シリーズを発売した。データ変化やECU周辺の通信とアナログ信号を同期化したマルチ計測に対応する。
横河ディジタルコンピュータは2016年12月13日、複数のECU間の同期計測・同期解析が可能なマルチ計測システム「RAMScope-EXG GT170」シリーズを発売した。ECU制御ソフトウェア開発における実機の機能・特性検証を効率化するため、データ変化やECU周辺の通信とアナログ信号を同期化したマルチ計測に対応する。価格は1ライセンス当たり61万6000円で、2017年3月31日までの発送分は51万8000円(いずれも税別)となる。
RAMScope-EXG GT170シリーズは、車載ECU制御アプリケーションの開発を支援するモジュールタイプのマルチ計測システム。制御・測定データをリアルタイムに抽出し、外部信号と合わせて計測・解析できる。同一時間軸で複数マイコンのRAMデータ、CANデータ、アナログ信号を測定する。
疑似データを動的にRAMに注入するRAMデータ注入機能、疑似ECUノードとしてCANにデータを送信するCAN疑似送信の機能を搭載し、単体・結合・システムテスト支援や特定ソフト処理の検証、機能チェックなどのテスト支援ツールとしても使用できる。
ASAM規格のXCP、データフォーマットに対応し、他社適合ツールやHILSとも連携する。海外輸出法規制にも対応するため、グローバルツールとしても使用できる。RAMモニター周期は最小5μs。車載ネットワークCANFDに対応する。
アナログ信号耐電圧は最大1000Vで、バッテリー、インバータなど高電圧機器の測定が可能だ。従来製品「RAMScope-EX GT150/GT121」とのプローブ互換もある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- EV/HEVが“主役”に、充電器や試験装置も登場
第2回目を迎えた『国際カーエレクトロニクス技術展』が、2010年1月20日から22日まで東京ビッグサイトで開催された。今回は『EV・HEV駆動システム技術展』が併催となり、EV/HEVの勢いが強く感じられるものとなった。本リポートでは、両展示会で特に目を引いた展示を紹介する。 - モノづくりインフラを支える技術たち・その2
2009年6月24日から26日までの3日間、東京ビッグサイトにて「第20回 設計・製造ソリューション展(以下、DMS展)」が開催された。本稿では、出展企業各者の中から注目すべき製品を紹介する。 - 制御システムセキュリティを世界で主導、世界初のCSMS国際標準認証が始動
標的型攻撃などが活発化する中、制御システムを守るために企業運営の面から対策する制御システムセキュリティマネジメントシステム(CSMS)認証制度が始動した。同認証は、国際標準規格である「IEC62443-2-1」に準拠。認証制度が本格始動したことにより、三菱化学エンジニアリングと横河ソリューションサービスが、世界で初めて同認証を取得している。 - 組込みシステム開発技術展に見る最新事情
組み込みの「いま」が凝縮された展示会、ESEC。3日間にわたって会場を回って集めた各社の最新製品や動向をお伝えする