競技に色認識を導入、新型ロボットでゲームに挑め!〜ETロボコン2016チャンピオンシップ大会〜:ETロボコン2016(4/5 ページ)
2016年のETロボコンは、デベロッパー部門のアドバンストクラスが、競技課題、採点方法、走行体の全てを一新。カラーセンサーによる色認識で、ゲーム課題をクリアしなければならなくなった。このアドバンストクラスを中心に、各チームの奮戦を、動画とともに紹介する。
2017年大会では新部門が導入!
デベロッパー部門のプライマリークラスには、18チームが出場。競技の内容については前回とほぼ同じであるため、詳細については省略するが、結果だけ紹介しておこう。
順位 | チーム名 |
---|---|
1位 | roboconist(日立オートモティブシステムズ 佐和) |
2位 | チームEYES(アイズ・ソフトウェア) |
3位 | TeamJISCA(ジスクソフト) |
またイノベーター部門であるが、今年は出場が2チームのみと少なかった。これは、地区大会への参加数がそもそも全国で合計9チームしかなかったためだ。
イノベーター部門は、企画できるエンジニアの育成を目指し、2013年に新設(当初の名称はアーキテクト部門)。デベロッパー部門と違い、ハードウェアの指定はない。パフォーマンスのテーマも自由だ。しかし、1年目こそ70チームの参加があったものの、2年目は35チームに半減。以降、減少を続け、ついに2016年は1桁まで落ち込んでしまった。
参加者が減少したのには、テーマの決定やシステムの構築に、時間や手間がかかりすぎるといった理由があったようだ。「エンジニアにも企画力が必要」というイノベーター部門の趣旨には筆者も賛同しており、参加者の減少は非常に残念なところだが、確かに自由すぎるために、逆にやりにくい面はあったかもしれない。
企画の勝負であるだけに、過去に他のチームがやった企画は避けたい。だが、1年目はまだしも、2年目、3年目と大会が続いていけば、事例がどんどん蓄積され、新しい企画を考えるのはどんどん難しくなっていくだろう。どうしても、似たような企画ばかりになってしまいがちだ。
そこで、イノベーター部門は2016年で終了。2017年からは、新たにガレッジニア部門を開催する予定だという。"ガレッジニア"というのは、"ガレージ"と"エンジニア"を組み合わせて作った造語。この名称には、有名メーカーのサクセスストーリーに出てくるような、ガレージを拠点に新しい何かを作り出すというイメージが込められているようだ。
具体的な競技内容についてはまだ検討中とのことだが、運営委員長の小林靖英氏(アフレル代表取締役社長)によれば、「ワクワクするようなものを期待している」という。みんなが驚くような何かを作る。従来のイノベーター部門はビジネス的な視点も入っていたが、ガレッジニア部門はもっと“一発芸”に近いといえるかもしれない。
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