秋を満喫しながら、タブレットPC「Surface」で3D CADをガチで使ってみた:設計者の新しいワークスタイルを探れ!(1)(2/4 ページ)
岩手の3D CAD“お困りごと”解決人・小原氏が、最新のハードで3D CADをぐりぐり動かしながら、設計者の新しいワークスタイルを楽しく模索していく連載。第1回は、Microsoftの「Surface Book」と「Surface Pro4」で、3D CADを使ってみました。もちろん、スタイラスペンも試しました。
ガチで3D CADを使用してみた!
次からは実際にSurface2機種で3D CADを使用してみてのレビューをしていきます。
今回はセンターにある、ハイエンドからミッドレンジ、無償ツールなどさまざまな3D CADで試してみました。共通の検証内容としては、下図のようなブロック形状(20.0x20.0x12.5mm)を3Dモデリングしてアセンブリまでやってみました。
作業は、タッチ操作でも形状の拡大・縮小、回転はできるのですが、今回はマウスを使って作業しました。マウスを使用しないモデリングの方法は後ほど紹介します。
結論として、レスポンスの遅さや作業がしづらいなどは特に感じることなく、問題なく操作できました。ソフトにCAEやレンダリング、CAMなどが付属されているものについては、実行してみましたが、形状が単純だったということもありますが、そちらについても特に問題なく操作できました。
もちろんSurface BookとPro4では、Bookの方がスペックが高いので、当然ながらBookの方がレスポンスが良かったです。CAEやレンダリングなどの計算時間がかかる作業については、クラウド上で計算させることもできるようになってきていますので、クラウド環境が充実してくれば、問題なくなってきますね。
これらはあくまで共通の検証からの感想です。その他にも、私が普段行っている仕事でもSurfaceを使ってみたので、その中で、気づいた点も書いていきたいと思います。
画面の大きさによる作業性の違い
ディスプレイのサイズはSurface Bookが13.5インチ、Pro4が12.3インチです。普段、私が普段使用しているサイズが17.3インチなので、普段よりも少し小さいサイズでの操作でしたが、文字の大きさやアイコンの大きさについては、Windows上の設定で変更できますし、3D CADのソフト上で変更できるものもあり、自分のやりやすい大きさに調整が可能なので、特に問題なく操作できました。
ただし大きくしすぎると、メニューが隠れて見えなくなり、OKボタンが押せないというような不具合もあるので、その辺の調整は必要ですね。また、3D CADだけを起動して操作するのであれば良いのですが、ExcelやWordなどのソフトを並べて表示して作業しようとすると画面が小さくなり作業がしづらいというのは少しありました。
例えば、Excelを開いて、数字を見ながら、CADに数値を入力する、またはCADの数値をExcelに書き込むなどの作業をする場合に、画面が大きければ、2つ並べて作業しても問題ないですが、画面が小さいと作業がしづらいのは確かですね。私は仕事で3D CADの講師をしていますが、講習で使用するテキストをよく作成します。それで3D CADの画面をキャプチャーして、それをWordやPowerPointに張り付けたりなどの作業を繰り返します。
私だけではなく、設計者の仕事として、説明する資料を作成する場合に、上記のような作業をすることがよくあると思います。そういった場合に画面が小さいとソフトを並べて作業するには少し不便かなと感じます。また画面が小さいとコマンドメニューと3Dモデルが重なってやりづらい場合も多少ありますね。
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