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3軸加速度センサーを搭載したデータ収集システムを提供:組み込み開発ニュース
NECエンジニアリングは、安全性の高いデータ送信と、920MHz帯無線通信によって電波干渉を低減した「加速度・温度センサ データ収集システム」を発売した。3軸加速度センサーと温度センサーを搭載し、センサー内でデータを1次解析する。
NECエンジニアリングは2016年10月24日、独自の暗号・認証技術を用いた安全性の高いデータ送信と、920MHz帯無線通信によって電波干渉を低減した「加速度・温度センサ データ収集システム」を発売した。価格は、センサー/USB RCV/マグネットキットをセットにしたPOCキットが14万8000円(税別)で、ロット販売は個別見積もりとなる。出荷開始は、同年12月中旬以降を予定している。
センサーBOXに3軸加速度センサーと温度センサーを搭載し、工作機械などの機器の加速度(振動)データと表面温度データを収集できる。これらのデータをセンサー内で1次解析し、必要な結果のみを送信することでデータ容量を低減する。
セキュリティ面では、独自の軽量暗号(TWINE)/認証暗号(OTR)技術を採用。小型センサーながら、通信を高速化しつつ、AESなどの暗号方式と同等の高い安全性を確保した。さらに、920MHz帯の無線通信により、各種生産設備が稼働する工場などでもWi-Fiなどの電波干渉を低減できる。
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