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設計者も喫茶店でノマドする時代、来る? 場所にしばられない仕事を実現する技術設計者の新しいワークスタイルを探れ!(0)(1/4 ページ)

岩手の3D CAD“お困りごと”解決人・小原氏が、最新のハードで3D CADをぐりぐり動かしながら、設計者の新しいワークスタイルを楽しく模索していく連載。序章ということで、今回はリモートアクセスやクラウドの技術で設計者の仕事や生活がどう変わるか、思いを巡らせてみました。企業による実例も紹介します。

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 皆さん、はじめまして! 小原照記と申します。普段は岩手県のいわてデジタルエンジニア育成センターというところで3D CADを中核とした、3次元ものづくりの人材育成と“企業さんのお困りごと”を聞いて支援する仕事をしています。当センターではいろいろな3D CADを保有していまして、学生や企業の方たち向けに講習会を開催したり、3Dプリンタでの試作や3Dスキャナを使用しての検査やリバースエンジニアリングなどの受託を行ったりしています。

 そんな私が今回、設計者の新しいワークスタイルについて書かせていただくことになりました。私が普段、いろいろな企業さんと付き合う中で聞こえてきたお話や、自分自身が3D CADやCAEソフトなどを使用していての現場目線での意見など、記事に書いていければと思っています。皆さまに少しでも有益な情報を提供できるよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

新しいワークスタイルへのあこがれ

 今やPC1つで仕事ができる時代となり、喫茶店やファストフード店などで仕事をする「ノマドワーカー」や在宅勤務、遠隔勤務などの「テレワーク」など、さまざまな新しいワークスタイルが増えてきていますね。

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 製造業の設計者も、オフィスソフトで資料を作成したり、メールのやりとりをしたりなど、PCを使用して作業をすること自体は一般の人と同じです。ただし設計者は、オフィスソフトより、CADという専門的なツールを使った仕事が多くなります。

 つまり一般的な人がPCを使用する仕事と、同じPCを使用する設計者の仕事との大きな違いが「CADを使用する」ということです。

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 そして、CADを動作させるには、一般的なオフィスソフトを動作させるPCのスペックでは足りず、ハイスペックなPC(ワークステーション)が必要になります。ハイスペックになればなるほど、一般的にPCの重量は重くなります。ノートPCではなく、デスクトップPCを使用しているケースも多いです。

 また設計者の仕事は、CADを使ってモノのカタチを設計することですが、1人で完結させるモノではなく、周囲の人や組織との連携が重要になってきます。よってCADで作成した製品形状を他の人に確認してもらうという作業が出てきます。その際に、相手先にPCを持って行きますが、そこで説明する場面が、社内であったり社外であったりして、そのたびに重いPCを持ち運ぶのは非常に大変です。私も普段、ACアダプタを含めて約4kgもあるノートPCを持ち運んでいますが、特に歩いて移動する際には、腕や肩が痛くなります。

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