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消費電力を最大55%低減、操作性も向上したマルチスライスCT装置医療機器ニュース

日立製作所は、従来装置に比べて大幅に消費電力を低減するなどした、マルチスライスCT装置「Supria/Supria Grande V2.21」を販売開始した。医師の読影支援やワークフローも改善し、操作性がさらに向上している。

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 日立製作所は2016年9月13日、従来装置に比べて大幅に消費電力を低減するなどした、マルチスライスCT装置「Supria/Supria Grande V2.21」の販売を開始した。

 既存の「Supria/Supria Grande」に最新のソフトウェアを搭載したもので、医師の読影支援やワークフローも改善し、操作性がさらに向上している。販売価格はSupriaが7億円から、Supria Grandeは10億円(いずれも税別)からとなっている。

 Supria/Supria Grande V2.21では、2つの画像の差分を比較する際に用いるサブトラクション画像の精度が向上。撮影時のらせん軌道がほぼ一致するようCT装置を制御する「軌道同期スキャン機能」を搭載することで、位置ずれによる誤差を低減させた。これにより、組織の石灰化や止血クリップなどを高精度で除去した血管造影像が得られるため、読影しやすくなる。

 また、「SPINEモード機能」によって、これまで手作業で作成していたMPR処理が簡単にできるようになった。画像演算速度を50%高速化する「Intelli IP RAPID」も搭載し、従来と同等画質の画像を約2分の1の時間で得られるようになった。

 さらに、従来装置と比較して消費電力を最大で55%低減。これは、ガントリに内蔵する冷却ファンなどの機器の動きを適切に制御する「On-time Standby機能」や、装置を使用していない時のX管検出器に通電している時間を短縮する「Off-time mode機能」によるものだ。

 Supria/Supria Grandeは、オープン&コンパクトというコンセプトで開発され、設置スペースの条件が厳しい中小規模の病院やクリニック向けとなっている。これらの病院やクリニックで広く受け入れられたことで、体格の大きな被検者に対応することや、大病院でしかできなかった仮想大腸内視鏡検査などができるようになったという。

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マルチスライスCT装置 Supria/Supria Grande

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