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シンガポールから陽子線がん治療システムを受注:医療機器ニュース
日立製作所は、シンガポール国立がんセンターから陽子線がん治療システムを受注し、10年間のシステム運転・保守契約を締結したと発表した。同社の「PROBEAT」は、東南アジア初の陽子線がん治療システムとして同センター内の施設に設置される。
日立製作所(日立)は2016年8月18日、東南アジア地区における日立の統括会社、日立アジアとともに、シンガポール国立がんセンターから陽子線がん治療システムを受注し、さらに10年間のシステム運転・保守契約も締結したと発表した。
シンガポール国立がんセンターは、東南アジアで最先端のがん治療機関の1つだ。シンガポール共和国における死亡原因1位はがんであり、現在、公立病院のがん患者の約7割が同センターで治療を受けているという。
日立は2007年12月に、陽子線がん治療システム「PROBEAT」で、世界で初めて米食品医薬局(FDA)の販売許可を取得。これまでに日米を中心に、1万人以上の患者が日立のシステムで治療を受けており、装置稼働率も98%以上となっている。陽子線治療は従来の放射線治療に比べて副作用を低減でき、痛みもほとんどなく、身体的負担が少ない先進的ながん治療法の1つとして注目されているものだ。
今回、日立と日立アジアは、シンガポール国立がんセンターにPROBEATを納入する。PROBEATは、高精度で陽子線を照射できるスポットスキャニング技術を搭載し、回転ガントリー室4室と固定照射室1室を備える。同システムは、東南アジアで初の陽子線がん治療システムとして、2021年同センター内に開業予定の研究施設に設置されるという。
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