保守部品の在庫計画自動化を3カ月で実現、PTCとISIDが共同開発ソリューション:製造ITニュース(1/2 ページ)
PTCジャパンと電通国際情報サービス(ISID)は、両社で共同開発したSLM(サービスライフサイクル管理)ソリューション「PTC SPM LIGHT」を発表した。これまで8〜10カ月かかっていた保守部品の需要予測や発注計画自動化のソリューション導入期間を、一定以上の頻度で在庫が回転する保守部品に対象を絞ることで、12週間(約3カ月)に短縮できる。
PTCジャパンと電通国際情報サービス(ISID)は2016年7月11日、東京都内で会見を開き、両社で共同開発したSLM(サービスライフサイクル管理)ソリューション「PTC SPM LIGHT(以下、SPM LIGHT)」を発表した。主に国内企業向けに、ISIDが販売する。これまで8〜10カ月かかっていた保守部品の需要予測や発注計画自動化のソリューション導入期間を、一定以上の頻度で在庫が回転する保守部品に対象を絞ることで、12週間(約3カ月)に短縮できる。初期導入費用は850万円から、SPM LIGHTの年間ライセンス費用は保守部品の在庫金額100万米ドル(約1億円)当たりで48万円、クラウドによる年間のインフラ費用は200万円。
両社は2015年10月、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)およびSLM(サービスライフサイクル管理)の分野におけるパートナーシップ契約を締結。ISIDが、PTCのIoTプラットフォーム「ThingWorx」と「PTC Servigistics」をはじめとするSLMソリューションの提供を始めるとしていた。今回発表したSPM LIGHTは、この提携に基づいて開発されたSLMソリューションの第1弾になる。
会見の前半では、PTCジャパン SLM事業開発部 事業本部長 三瀬修氏が、SPM LIGHTのベースになっている、PTC Servigisticsの保守部品在庫計画ソリューション「Service Parts Managements(SPM)」について説明した。三瀬氏は「意思を持って販売計画を作る完成品のSCMは、ジャストインタイムで在庫を計画し、1日当たりで数量を管理できる。一方、意思を持って販売できない保守部品のSCMは、ジャストインケースで在庫を用意しなければならず、1カ月当たりでしか数量を管理できない。当社のSPMは、この保守部品のSCMにしっかり対応できるさまざまなソリューションを用意しているものの、導入に最低でも8〜10カ月を必要としており、顧客が取り組む上でハードルの高いものになっていた」と語る。これまでグローバルで200社以上に採用されているが、その多くが保守部品の在庫金額が25億円以上の大企業だった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.