離職理由――年収を問わず1位は「人間関係」:キャリアニュース
転職口コミサイト「転職会議」が「年収別の離職理由」についての調査結果を発表。平均年収層・高年収層ともに「人間関係に対する不満」が1位だったが、その割合や不満に対する対応は、年収層によって違いが出た。
リブセンスが運営する転職口コミサイト「転職会議」は2016年6月15日、「年収別の離職理由」に関する調査結果を発表した。
調査の対象者は、30〜40代の会社員男女。年収400万円以上500万円未満を平均年収、500万円以上を高年収とし、184人を対象に「離職理由」を調査した。その結果、平均年収層・高年収層ともに「人間関係に対する不満」が1位だったが、割合は平均年収層が52%だったのに対し、高年収層は34%に留まった。内訳を見ると、平均年収層は上司と同僚に対しほぼ同程度の不満を持っており、高年収層では上司への不満を挙げる傾向がやや高かった。
「待遇への不満」は、平均年収層で2位、高年収層では「人間関係」と同率の1位。「労働時間・環境への不満」については、どちらも3位ながら、平均年収層では33%と4位以下の回答に比べて高く、高年収層は26%という結果だった。高年収層は同率3位に「キャリア/スキルアップをはかるため」「会社の経営方針・経営状況の変化」もランクインしている。
こうした結果から、平均年収層が離職を決断する際は、現状の人間関係や待遇、労働状況を改善したいという理由が多く、一方、高年収層は中長期的な視点で自身のキャリア・スキルや裁量の向上、会社の将来性を考えて離職を決断していることが読み取れる。
人間関係の不満、高年収層は対策を立てて努力
さらに、離職理由の1位だった「人間関係に対する不満」について、別の調査方法で比較した。30〜40代で年収400万円以上の男女が「転職会議」の退職理由カテゴリに投稿した「人間関係」への口コミ1199件を分析したところ、年収にかかわらず1位が「パワハラ・ノルマがきつい」、2位が「上司による評価への不満」となった。年収別に見ると、「上司による評価への不満」は平均年収層で多く、「上司や会社の方針がトップダウンであることへの不満」は高年収層に多いという違いが出た。
平均年収層の口コミには「評価は上司に気に入られるかどうか次第」というニュアンスのものが目立った。高年収層のコメントからは、同様の不満や悩みを持ちつつも、評価を高めるためにどう立ち回るかなど、人間関係構築の必要性を感じて努力している様子がうかがえた。
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