日韓対決がぼっ発? ジュネーブショーに見るハイブリッド車最新事情:ジュネーブモーターショー2016レポート(2/4 ページ)
「ジュネーブモーターショー2016」では、レクサスの「LC500h」や現代自動車の「アイオニック」など新開発のハイブリッドシステムを搭載する車両に注目が集まった。ドイツ自動車メーカーが導入を加速するプラグインハイブリッド車を含めて、桃田健史氏がハイブリッド車の最新事情をレポートする。
現代自動車の「アイオニック」は同一モデルで3つの電動システム
この他にメディアの注目を集めたハイブリッド車といえば、Hyundai Motor(現代自動車)の「IONIQ(アイオニック)」だろう。
アイオニックの特徴は、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車(EV)を同一の車種で採用したことだ。こうした試みは世界初となる。
アイオニックの外観デザインはオーソドックスな5ドアハッチバックの前輪駆動車だ。ボディサイズは外形寸法が全長4470×全幅1820×全高1450mm、ホイールベースが2700mm。インテリアも派手さはなく、トヨタ自動車の「プリウス」のような近未来イメージのデザインではない。現代自動車としては、世界各市場で受け入れられるような“世界標準デザイン”を意識したといえる。
パワートレインは、ハイブリッド車が「Kappa」排気量1.6lの4気筒直噴ガソリンエンジンで、トランスミッションは6速のデュアルクラッチ方式。それらの間に、モーター(最高出力32kW/最大トルク170Nm)を組み込む。プラグインハイブリッド車の充電ポートは、左前輪の後ろ側ある。
電気自動車の場合、モーター(最高出力88kW/最大トルク295Nm)を車体の前部に搭載。リチウムイオン電池パック(容量28kWh)は車体後部の下に配置した。オンボードチャージャーは出力6.6kwで、直流の急速充電の場合、24分で満充電の8割まで充電する。240Vの交流充電では満充電まで4〜5時間を要する。充電ポートは左後輪の後ろ側にあり、ポートの形状は直流充電と交流充電に両方に対応するコンボコネクタを採用した。
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