3Dプリンタによる造形と物理的な仕上げ:「ミニ四駆」ボディーを3Dプリンタで作ろう(2)(1/4 ページ)
連載「『ミニ四駆』ボディーを3Dプリンタで作ろう」では、前回シリーズで作成したミニ四駆ボディーの3Dモデルデータを使って、実際に3Dプリントするまでの流れを紹介。第2回ではFDM方式の3Dプリント出力を例に、3Dプリンタによる造形と物理的な仕上げについて解説する。
皆さん、こんにちは。志田穣です。
前回お届けした「3Dプリンタの種類と3Dデータのファイル形式」では、3次元CADで設計した3Dモデルデータを実際に3Dプリントする上で必要となる、基礎知識や3Dプリンタの原理について解説しました。
第2回では、3Dプリンタによる造形と物理的な仕上げについて説明していきます。
恐らく3Dプリンタを個人的に所有している方は少ないでしょう。筆者もその1人です。そうした方の場合、3Dプリンタを利用できる有料施設などに出向くか、あるいはオンラインで3Dモデルデータを渡して3Dプリントしたものを後日配送してくれる出力サービスを利用することになるでしょう。後者については、TVコマーシャルなどでも話題となった「DMM.make 3Dプリント」(運営:DMM.com)が有名ですね(ちなみに、DMM.comさんの3Dプリント出力サービスについては今回で少し触れ、さらに第3回の中で詳しく紹介する予定です)。
3Dプリンタが使える施設
ここでは、筆者が知っている3Dプリンタを利用できる有料施設について、幾つか取り上げたいと思います(※原稿執筆時点の情報となります)。もちろん、全国各地には他にも同様の施設がありますので、ご自身で近所の施設などを探してみてもよいかもしれません。
創造空間 ナノラボ
創造空間 ナノラボは、NLTC(ナノラボトレーニングセンター)の設備として3Dプリンタを利用できます。ただし利用するには、事前に基礎講習を受講する必要があります。基礎講習受講後は、チケット制で3Dプリンタを利用でき、料金はNLTC会員なら1時間当たり1000円、ナノラボ会員なら1時間当たり1200円+スペース料となります。3DプリンタはPrintrbot製のものを利用しているようで、3Dプリンタの店頭/オンライン販売も行っています(図1)。
Cafe Labo
Cafe Laboでは、Stratasys製3Dプリンタ「Objet30 Pro」を利用できます(図2)。デスクトップ3Dプリンタでありながら8つのマテリアル(素材)が利用可能で、高精細な造形が行えるハイエンドな機種です。さすがにこのクラスともなると利用料金もそれなりに掛かるようです(詳しくは公式サイトにて)。
FabCafe Tokyo
FabCafe Tokyoは、東京渋谷の道玄坂上にあるFab(個人モノづくり)をサポートするCafeです。明るい都会的な雰囲気の中でパーソナルなモノづくりを楽しむことができます(図3)。ご存じの方も多いのではないでしょうか?
前述の通りこれら以外にも、全国各地にあるオープンな市民工房「FabLab」や、「DMM.make AKIBA」「メイカーズベース」「TechShop Tokyo」といった会員制のFab/DIY工房もありますので、ご自身の住んでいる場所、用途や利用頻度に応じて選択してみてはいかがでしょうか?
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