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デザインの賛否は分かれても……新型「プリウス」はスーっと加速してキモチイイ今井優杏のエコカー☆進化論(22)(1/3 ページ)

トヨタ自動車が2015年12月9日に発売した新型「プリウス」を街角で見かける機会が増えてきた。納車を待つ方や、デザインの違和感が気になる人に向けて、筆者の今井優杏氏が新型プリウスの完成度をお伝えする。

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2015年12月9日に発売した新型「プリウス」。一部グレードはJC08モード燃費で40.8km/l(リットル)を達成
2015年12月9日に発売した新型「プリウス」。一部グレードはJC08モード燃費で40.8km/l(リットル)を達成 (クリックして拡大)

 いよいよ皆さんの周りでも、ちょくちょく見かけるようになってきたんじゃないでしょうか。新型「プリウス」です。日本では2015年10月に行われた「東京モーターショー2015」で初公開され、トヨタ自動車のプレスカンファレンスには、メジャーリーガーのイチロー氏が、同社社長の豊田章男氏とともに登場しました。そのカンファレンスの、もう押すな押すなの大盛況ぶりは本当にすごかった。やはりプリウスって求心力のあるクルマなんだなあと、カメラマンの構える巨大なレンズたちにもみくちゃにされながら感じ入ったものです。

 2016年2月18日には、トヨタ自動車から納期に関する正式なプレスリリースが出されました。納期待ちは「S」「Sツーリング」のグレードが2〜3カ月、「A」「Aツーリング」「E」が5〜6カ月、「Aプレミアム」と「Aプレミアムツーリング」が7〜8カ月となることが発表されましたが、いやはや、ものすごい数字。想像を絶するバックオーダー量ですね。発売からわずか1カ月で受注は10万台。先代モデルが発売されたのが2009年でしたから、新旧乗り換え組も多いでしょうし、法人の社用車需要も相当なものだと想像はしていましたが、圧倒的です。

 しかし、まだかまだかとジリジリ納車を待っている皆さんに、私はここで声を大にして言いたい。安心してください! 新型プリウスの完成度はウワサ通りハンパないですよ! 期待して待っていて損はなしと断言しましょう。この変化、特に先代プリウスオーナーならドアの開閉音だけでも気付かれるんじゃないでしょうか。それくらい圧倒的に上質。

新型「プリウス」のフロント新型「プリウス」のリア 新型「プリウス」のフロント(左)とリア(右)。チャレンジングでアグレッシブな印象を市場に与える試み (クリックして拡大)

 デザインは賛否の分かれるところ……なのは開発陣も想定内。いかにチャレンジングに、いかにアグレッシブにマーケットに鮮烈な印象を与えるか、そういう意気込みをデザインとして具現化させたものだと、私は捉えています。

 これまでのプリウスを、プリウスのみが越えていく。そんな感じのキアイをカタチにしたと言いましょうか。保守ではなく、攻めに回ることで「まったく新しいプリウス」をアピールした、ある意味反発が起こるのは確信犯だったのでしょうね。

 そしてそのもくろみ(?!)通りに、きっと納期がある程度消化されてきた暁には、「あれ?なんか見慣れてきたかも?」な心理状態に陥るトラップ発生間違いなし! だって2代目が登場したときだってそうだったと思いませんか。圧倒的だった違和感は、その販売台数によってあっという間に「フツウ」に置き換わっちゃいましたもの。

 というか、さらに言ってしまえばデザインよりなによりももう、乗ってみたらその肝心の運転フィールが良すぎて、クルマ側に黙らせられてしまう感じ。

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