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すり傷が消える「自己修復塗装」低コスト量産技術を確立ベンチャーニュース

すり傷が付いても短時間で修復される「自己修復塗装」の大幅コストダウン&量産技術をワイティーエルが確立した。

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 機能製品開発・製造を行うワイティーエルは2016年2月26日、従来に比べて大幅なコストダウンを実現した自己修復塗装の量産技術を確立したと発表した。長期にわたり製品を愛用する需要のある欧州などで拡販を図る構えだ。

 自己修復塗装は、復元能力の高い高弾性材料を用いた塗料を使うことですり傷などに対して高い耐性を持たせる塗装技術。自己修復塗装を施すことで、すり傷が付いても短時間で修復され、光沢なども元の状態に戻るという。自動車の塗装などで採用例があるが、塗装や乾燥の工程が複雑で塗料自体も高価なことから、塗装コストの高さが課題だった。

 同社では専用治具を新たに開発、塗装・乾燥での大幅改善を行うことで工程をシンプル化した。「iPhoneケースサイズでは1000円ほどのコストだった自己修復塗装が今回の技術で160〜200円程度となり、普通のクリアコートのコスト(120円程度)とも遜色がなくなった」(同社)。

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自己修復塗装したiPhoneケース(左)と自己修復塗装後に6カ月使用したiPhoneケース(右)

 適用製品としてはスマホケースやメガネのフレーム、化粧品容器、ドアの取っ手などの建具金物、小型の電子機器・家電製品などを同社では想定している。「“傷が付かない塗装”を付加価値にできる製品なら全て適用対象となる可能性がある。オフィス家具や住宅家具、券売機メーカーなどとも協議中。企業ブランド入りアイテムや長きにわたって製品を愛用する需要があるヨーロッパの企業から注目されており問い合わせが増えている」(同社)。

 量産サンプルもしくは現物に自己修復塗装を施す「自己修復塗装サンプル提供サービス」も開始した(Webからの問い合わせを優先)。

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