2016年4月1日から始まる電力自由化を受けて各社の動きが活発です。東京電力を始めとした電力会社はもちろん、昭和石油や東京ガスなど他エネルギー事業者、ソフトバンクやKDDIといった通信事業者も参入を表明しており、ここしばらくの間、話題は尽きそうにありません。
そして個人宅へこれら電力を導入しようとすると必要になるのが、スマートメーターです。スマートメーターは単に電力量の検針がアナログからデジタルに変わるだけではなく、搭載する通信機能によって遠隔での検針を可能とします。東京電力はサービス区域全体へのスマートメーター設置を予定しており、その普及は急速に進むと思われます。
このスマートメーターは電力の検針だけに用いられるわけではありません。通信機能を搭載しており、家庭内の電力消費機器全てに接続されることから、HEMS(Home Energy Management System:家庭内エネルギー管理システム)の重要な役割を担います。そしてスマートメーターとHEMS機器の接続については経産省の認定もあり、「Echonet Lite」が事実上の標準として利用されます。
Echonet Liteは下位プロトコル(OSI参照モデルでいうところの4層から下)としてWi-FiやBluetooth、Wi-SUNなどを利用する規格であり、スマートメーターの導入とEchonet Lite対応家電の導入はすなわち、「家のインターネット化」「家のIoT化」とも呼べる状況を作り出すことになります。
少し前の話ですが、2015年11月に行われたET2015では、グレープシステムブースがECHONET Liteから得たデータを、「MQTT(Message Queue Telemetry Transport)」を用いて収集して活用するMQTT変換ゲートウェイソリューション「Clotho for ECHONET Lite」を紹介しています。一見距離があるように思える電力自由化と組み込み機器が、スマートメーターとHEMSによってつながり、眼前に表れるのです。
各種セット割りなど各社プランの複雑さが目立つ「電力自由化」とかけて、ここ10年ですっかり手法が変化した「組み込み開発」と解きます。
その心は
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