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イノベーターになるための力を伸ばす秘訣 〜論理的思考力編〜“これからのエンジニア”の働き方(3)(1/2 ページ)

前回は「イノベーターに求められる力」についてお話ししました。「論理的思考力」「コミュニケーション力」とシンプルではありますが、なかなかすぐに身につくものではないことは皆さんもよくご存じかと思います。ではどうやったら伸びるのか? について2回にわたり解説します。

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 今回は「論理的思考力」についてです。「ロジカルシンキング」に関する本などは数えきれないくらいあるため、テクニックやフレームワークはそちらに任せて、私からは“スタンス”としての秘訣を3つ紹介したいと思います。

(1)常に大きな枠・概念でものごとを捉え続ける

 私たちは何かと目の前の事象に囚われがちです。つい、そのひとつひとつから結論を出そうとしてしまいます。

それはつまり何を表しているのか?要は何なのか?
それはつまり何を表しているのか?要は何なのか?

 例えば私が、「スポーツが苦手」で、なんだか「病気しがち」で、かつ「女の子にモテない」としましょう。そして、それぞれの問題にこのような解決策を考えました。「スポーツが苦手だから、早く走れる靴を買う」「体調が悪いから、漢方薬を毎日飲む」「女の子にモテないから、流行っている服を買う」。

 しかし論理的思考力を身につけるには、ひとつひとつの事象を集め、「要は○○」と言えるようになることがとても大切です。これら事象を集めて一つの大きな枠にまとめあげると、「太り過ぎ」なんていう根本的問題が見えてきたりします。

 これはよく「そもそも」という言葉に置き換えられます。

 もう一つ例を挙げると、例えば会社で社員総会を開催するとします。会場や演出、お弁当をどこに頼むかなど、目に見える作業ベースから考えがちですが、「そもそも」どうして総会を開催するのか、参加者に感じてほしいことは何なのかをまず考えてから、それらを実現するために必要なコンテンツ、環境などを整えることが大切です。些末なことにとらわれずに、大きな枠・概念でものごとに向き合い、考えるトレーニングを行いましょう。

(2)何でも文章にしてみる

アウトプットして初めて気付くこともある
アウトプットして初めて気付くこともある

 「頭の中で考える」に留めずに、何でも文章化、言語化しましょう。

「考えている」だけの状態だと、ふわっとした「イメージ」の状態で理解している「つもり」のまま、思考がストップしていることもあります。

 言語化しようとすると、まったく具体的でなくてより深く考えねばいけない部分に気づいたり、言語化してみて初めて説明する順序の違和感や重複する箇所が見つかったりするものです。考えを深め、より理解するために、自身に「なぜ」「要はどういうことか」を問い続けることにもなります。これを繰り返すことで考える時間が圧倒的に変わります。

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