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ドライバーが運転で疲れにくくなるタイヤ、ブリヂストンが開発タイヤ技術(1/3 ページ)

ブリヂストンは、ドライバーの疲労を軽減する乗用車用タイヤ「Playz(プレイズ) PXシリーズ」を2016年2月1日から発売する。運転中にステアリング操作を微調整することがドライバーの疲労の原因である点に着目。車両のふらつきを抑制する設計により、ステアリングの微調整を減らしドライバーの疲労を軽減する。

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 ブリヂストンは2016年1月8日、東京都内で記者会見を開き、疲労を軽減する乗用車用タイヤ「Playz(プレイズ) PXシリーズ」を市場投入すると発表した。2016年2月1日から販売を開始する。運転中にステアリング操作を微調整することでドライバーが無意識にストレスを感じて疲労する点に着目し、操舵角を微調整せずに安定して路面に接地するタイヤを開発した。「疲労を軽減して安全運転に貢献するという、新たなタイヤの安全性能」(ブリヂストン 執行役員兼ブリヂストンタイヤジャパン 社長の真鍋利明氏)を提供していく。

 車両タイプによって疲労の原因が異なるため、中核グレードのセダン/クーペ用の他、ミニバン用と、全高の高いハイトワゴン系の軽自動車用に設計した品種も用意した。メーカー希望小売価格(税込み)はセダン/クーペ用の「Playz PX」の14インチの品種「185/70R14 88S」で1万4256円を予定している。

ブリヂストン 執行役員兼ブリヂストンタイヤジャパン 社長の真鍋利明氏(左)と「Playz(プレイズ) PXシリーズ」のCMに出演する綾瀬はるかさん(右)
ブリヂストン 執行役員兼ブリヂストンタイヤジャパン 社長の真鍋利明氏(左)と「Playz(プレイズ) PXシリーズ」のCMに出演する綾瀬はるかさん(右)(クリックで拡大)

低燃費性能や静粛性ではなく「疲れにくさ」

 一般に、タイヤはウエット性能や低燃費性能、耐摩耗性や静粛性などの性能が求められている。同社がこれまでになかった、疲れにくさという性能をコンセプトに選んだのは「市販用タイヤがクルマの進化に追い付いていない」(ブリヂストン 経営企画本部 技術スポークパーソンの原秀男氏)との思いがきっかけだった。新型車の投入に合わせて開発する新車装着用タイヤが、新型車に合わせて性能向上できているのに対し、市販用タイヤが出遅れていると感じたという。

 安全という点ではウエット性能を追求してきたが「プラスαの安全を提供できないかと議論が始まった」(ブリヂストン PSタイヤ開発第5部 部長の山口渉氏)。そこで、運転中にドライバーが無意識に感じる疲労を低減することを目標とした。

運転を疲れにくくするための条件とは
運転を疲れにくくするための条件とは (クリックして拡大) 出典:ブリヂストン

 疲労の原因は、直進や旋回時、車線変更の際の車両のふらつきに合わせてドライバーが頻繁に操舵を微調整することだという。荒れた路面に限らず、平らに見える路面でも段差や凹凸でステアリングがぶれる。微妙なステアリングのぶれに対して調整し続けるため、ドライバーは知らず知らずのうちに疲労してしまう。

 このことから、運転時の疲労低減につながる、ステアリングの微調整を低減できるタイヤの開発を目指すことになった。

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