信州コマ倶楽部と一緒に「コマ大戦で勝てるコマ」を考えよう!:TRIZ&TMでコマ大戦で勝てる!? コマを設計しよう(序章)(1/3 ページ)
2016年1月から新連載が始まります。「信州コマ倶楽部」と一緒に、全日本製造業コマ大戦で「勝てる」コマを考えてみましょう。その前に、コマ大戦と信州コマ倶楽部について紹介します。
読者の皆さんは「全日本製造業コマ大戦」(コマ大戦)をご存じでしょうか。MONOistでも度々取り上げてきたので、ご存じの方は多いかと思います。
チームごとでレギュレーションに沿った小さなケンカゴマを製作して持ち込み、ケミカルウッド製の土俵の上で対決させるというイベントです。「日本製造業に活気を!」という目的で始められました。
かつてのコマ大戦は町工場の仲間同士が集まり、比較的小さめの規模で始まった大会でした。その後、どんどん全国各地へ広まっていき、ついには「世界大戦」が開催されるまでになり、製造業内外から非常にたくさんの方々に注目されることになりました(関連記事:僕らはどうしてコマ大戦をやるのか)。
MONOist「メカ設計フォーラム」では2016年1月に、コマ大戦のレギュレーションに沿ったコマ設計をしながら、設計手法や品質改善手法が楽しく学べる解説記事を公開予定です。楽しみにお待ちいただけましたら幸いです。
コマ大戦のルール
コマ大戦のルールは非常にシンプルです(関連リンク:コマ大戦規約)。
製作するコマの決まり
- 直径20mm以下、全長60mm以下
- 材質・重さ・形など一切問わない
- コマの2カ所以上が地面に接して回り続けるのは禁止
試合ルール
- 相手のコマよりも長く回り続けた方が勝ち
- 土俵の外に出たら負け
- 2連勝した時点で試合終了
- 勝者は敗者のコマをもらえる(それまでの戦利品を含み総取り)
頭にぱっと浮かぶコマの形状は歴史が長い分、既にとことん最適化されていると考えられます。また結構小さなサイズなので、複雑な機構を入れるには限界があります。シンプルな形状で材料と加工精度で勝負するか、スポンジや「人肌ゲル」など部品で工夫するか、頑張ってミクロな機構を仕込むか……、チームによってコマ開発に特色があります。
そしてシンプルなルールには「ルールのすき間」が存在します。過去の大会では、それを鋭く突いたコマも登場しました。会場の人たちの中には結構本気で怒り出す人もいました。そのせいで細かいルール改正も行われました。ともあれ、今もまだルールのすき間はあるかもしれません(関連記事:世界一になったが、コマじゃない!? でもルールはセーフ! 物議醸した「世界コマ大戦」)。
さて皆さんならどんなコマを設計するでしょうか?
しかしどんなに周到に準備していっても、結局「手が滑った!」と負けてしまうケースも結構あるみたいです。勝ち上がるためには、すごいコマを用意するのと併せて、投げ手も練習を重ねていかなければなりません。
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