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国内自動車メーカーが採用しない「CarPlay」、GMが2016年から標準装備車載情報機器(1/2 ページ)

GMジャパンは、国内市場で2016年以降に発売する「キャデラック」「シボレー」ブランドの車両がAppleの「CarPlay」に対応すると発表した。標準装備となるメーカー純正のカーナビゲーションシステムで利用できる。CarPlayが標準装備となるのは「日本国内市場では初」(GMジャパン)だという。

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CarPlayのホーム画面
CarPlayのホーム画面 (クリックして拡大)

 ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMジャパン)は2015年12月8日、東京都内で記者会見を開き、2016年以降に国内市場で発売する「キャデラック」と「シボレー」両ブランドの車両においてAppleの「CarPlay」に標準対応すると発表した。従来はオプションだったメーカー純正のカーナビゲーションシステム(カーナビ)を両ブランドで標準装備に設定し、この純正カーナビの本来機能とCarPlayの両方をドライバーが利用できるようにする。「CarPlay対応のカーナビが標準装備になるのは日本国内では初めて」(GMジャパン 社長の石井澄人氏)としている。

 CarPlayは、Appleの「iPhone」とカーナビなどの車載情報機器をLightningケーブルで接続し、車載情報機器上で、iPhoneの電話や音楽再生、マップアプリによるカーナビゲーション、「iMessage」によるショートメッセージの送受信などの機能を利用可能にするサービスだ。音声エージェント「Siri」や車載情報機器の画面を使ったタッチ操作により、iPhoneを普段使うのと同じような感覚で、運転しながらiPhoneの機能を利用できる。運転中の操作性や視認性に配慮し、車載情報機器の画面のアイコンなどは大きめの表示となっている。

 AppleはCarPlayの製品化を2014年3月に発表し、自動車メーカー各社が搭載を表明していた。General Motors(GM)もその1社であり、2015年秋時点でCarPlay対応車種は、シボレーとキャデラックの他、「ビュイック」や「GMC」ブランドなど27モデルまで拡大している。

 CarPlayに対応するカーナビが標準搭載となるのは、キャデラックの「ATS セダン」「ATS クーペ」「CTS」「ATS-V」「CTS-V」「エスカレード」、シボレーの「キャプティバ」「コルベット」「コルベットZ06」。2016年1月9日以降、順次発売する。従来GMジャパンは、国内市場向けに開発したカーナビをオプション提供してきたが、今後発売する車両は基本的にCarPlay対応のカーナビが標準搭載されることになる。なお、現行の純正カーナビについては、ソフトウェアアップデートなどでCarPlayに対応する予定はない。これは、「CarPlayに対応するには専用のハードウェアが必要であり、現行品をソフトウェアアップデートするだけでCarPlayに対応するのは難しい」(GMジャパン)ためだ。

GMジャパンの石井澄人氏
GMジャパンの石井澄人氏

 今回国内市場で発売する車両でCarPlayを標準装備としたのは「GMがブランド戦略に掲げる“技術と革新”を市場の垣根なく実現するため。地域に関係なく新技術を投入し、ドライバーに利便性を提供するためだ」(石井氏)と説明している。

 メーカー純正のカーナビ「CUE」(キャデラック・ユーザー・エクスペリエンス)もしくは「シボレーMyLink」にiPhoneを接続するとCarPlayが起動する。iPhoneを持っていないドライバーや、iPhoneユーザーがCarPlayを使用しない場合は、カーナビのカーナビゲーション機能などをそのまま利用すればよい。CUE、シボレーMyLinkともサプライヤはパナソニックである。

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