“生け花”を産業用ロボットと一緒にやってみた:産業用ロボット
KUKAロボティクスジャパンは、「2015 国際ロボット展」(2015年12月2〜5日、東京ビッグサイト)に出展し、人との協調作業が行えるロボット「LBR iiwa」をユニークなデモンストレーションでアピールした。
ドイツのFA大手KUKAのロボット部門の日本法人であるKUKAロボティクスジャパンは、「2015 国際ロボット展」(2015年12月2〜5日、東京ビッグサイト)に出展し、同社が展開する“人との協調ロボット”の性能をユニークなデモンストレーションでアピールした。
KUKAが展開している人との協調ロボットが「LBR iiwa」だ。最大可搬重量は7kgと14kgのモデルがあり、重量はそれぞれ23.9kgと29.9kg。軸数は7軸で最大作業領域は800〜820mmだ。従来の規制では難しかった人との協働作業を行える産業用ロボットとして、グローバルに展開している。そして今回、KUKAロボティクスジャパンが、LBR iiwaの人との協調能力をアピールする題材として選んだのが“生け花”だ。
花を生ける位置/動きは事前にティーチングしてある。LBR iiwaは手動ガイダンスによるダイレクトティーチングも可能だ。デモではフラワーアーティストの田中孝幸氏がLBR iiwaの“指”にあたる部分に切り花などをセットし、LBR iiwaが7軸をフル活用して田中氏と協調しながらスムーズに花を生ける様子を披露していた。
このように協調作業をしている途中で、LBR iiwaに一度止まってほしいと思った場合は、軽くタッチすると直ちに停止する。LBR iiwaは7軸全てにトルクセンサーを内蔵していて、外部から設定値を超える力がかかるとすぐに停止する仕組みになっている。この特徴が人と協調する際の安全性も担っている。再びタッチするとすぐに作業を再開するといった、再稼働のしやすさにも配慮しているという。
2013年の規制緩和以降、日本国内でも注目が集まりはじめた協調ロボット。KUKAロボティクスジャパンは多くの産業用ロボットメーカーが存在する日本市場で、LBR iiwaを武器に人と産業用ロボットが協調作業できるメリットをアピールしていきたい考えだ。
関連記事
- “人との協調ロボット”を突破口に、ロボット活用の場拡大を狙うKUKA
インダストリー4.0など製造革新の動きが進む中、製造現場で人の存在は必要なくなるのか――。こうした動きの一方で今、注目を集めているのが「人と協調して働けるロボット」である。KUKAロボティクスジャパンでは、人との協調ロボットを基軸に日本市場での産業用ロボットの新たな活用を訴えている。 - 手の前にまず足を動かす? 自走式ロボットアームで新たな用途を切り開くKUKA
ドイツのKUKAは、ハノーバーメッセ2015において、人間と同じワークスペースで利用できる安全機能を備えた産業用ロボット「LBR iiwa」と、さらに同機に自走機能を加えた「KUKA Mobile Robotics iiwa」の用途提案を行った。 - 気持ち悪いけどすごい! “カメレオンの舌”でつかむロボットハンド
ドイツのFestoは、ハノーバーメッセ2015において「カメレオンの舌」をモチーフとしたロボットハンドを紹介した。形状の異なるものや柔らかいものを1つのハンドでつかめるのが特徴。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.