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民間資本で月面を目指す! 「HAKUTO」のメカエンジニアが語る日本のモノづくりzenmono通信(1/7 ページ)

モノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から、モノづくりのヒントが満載のトピックスを紹介する「zenmono通信」。今回は日本発の月面探査を目指す民間宇宙開発チーム「HAKUTO」のメカニカルエンジニアを務める古友大輔さんにお話を伺った。

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本記事はモノづくり特化型クラウドファンディングサイト「zenmono」から転載しています。※本記事の内容はzenmono掲載時のものです


enmono 第106回マイクロモノづくりストリーミング、本日のゲストはispace メカニカルエンジニアの古友大輔さんです。よろしくお願いします。

古友氏 よろしくお願いします。ispaceという会社でメカニカルエンジニアをやっています。ispaceが運営している「民間資本による月面探査」を目的としたプロジェクトチーム「HAKUTO(ハクト)」に参加しています。このプロジェクトをFacebookで知って、3年くらい前からボランティアメンバーとして参加をしていたのですが、4カ月ほど前にispaceのエンジニアになりました。以前は宇宙ステーションの開発に携わっていたり、ちょっとだけ車の開発もしたりしていました。


enmonoの宇都宮氏とispace メカニカルエンジニアの古友大輔氏

 まず僕たちHAKUTOが現在取り組んでいる活動についてご紹介したいと思います。Googleが主催する「Google LUNAR XPRIZE」というに国際宇宙レースに参加しています。これは「民間資本だけを使ったシステムで、月面を500メートル走り、さらに撮影したハイヴィジョン動画を地球に送信する」というのが目的のレースです。

 簡単にいうと「月の探査に必要な基本的な装置の開発を、民間資本を使って自分たちでやってください」というプログラムですね。最初は世界から30チームほど参加していたのですが、徐々に選考などを経て淘汰されていき、今生き残っているのが16チーム。日本からはHAKUTOが唯一の参加チームになっています。

航空機産業も最初は賞金レースだった!

古友氏 実は1927年にリンドバーグが成功した大西洋横断飛行も、もともとは賞金レースでした(編注:オルティーグ賞。ニューヨーク〜パリ間の無着陸単独飛行に成功したら賞金が得られるというもの)。リンドバーグがこの機体で大西洋を横断したことを機に、航空機産業が発展して、飛行機がたくさん飛び交う今の世界ができたんです。

 宇宙に関するものでは、以前「ANSARI XPRIZE」という有人弾道宇宙飛行を達成すると賞金がもらえるというレースがありました。これは2004年に達成されていて、優勝した機体を採用したヴァージン・ギャラクティック社が、宇宙旅行を2000万円くらいで実施しようというビジネスを検討しています。

 HAKUTOはこの先に続く未来として、月面探査車などを使って宇宙資源を探し、地球外から資源が得られるようになったら、人類の活動領域を地球の外に広げていくこともできるんじゃないかという風に考えています。

enmono SFの世界が現実化していきますね。

古友氏 はい。この話をするとよく「夢みたいですね」って言われるんですが、そういう夢みたいなことを現実にしていきたいなと思っています。

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